第7話 クラス分け
「綺麗だ……」
桜を見た時と同様、僕は思わず口に出してしまった。
桜にも負けないその美しさはまるで人間離れしているようで、漫画やアニメの世界にもいる超絶美少女とそう変わらない。
この時出会った女性こそが堀宮さんなのだ。
そんな堀宮さんは桜を見上げながら、
「昔もここで……」
誰に語り掛けているのだろう?
桜の木にでも話しているのか?
本当にそうだとしたら、相当な変わり者に違いない。美人なのに勿体ない、とさえ感じる。
僕はそう思いながらも素通りしようとした。
しかし堀宮さんは僕を呼び止めたのだ。
「あなたに言ったのよ、覚えていないの?」
「えっと……僕と初対面ですよね?」
「やっぱり覚えていないのね……」
堀宮さんは桜並木の奥へと姿を消した。
そして高校に着いたらまず僕は正面玄関に向かった。貼り出されているはずのクラス分けを確認するためだ。貼り出された紙には、大勢の名前が書かれていた。それに1組〜6組まであるようで。
こんなにも名前が多いと探すのに骨が折れる。
じっと自分の名前はどこかとにらめっこしてると、僕は自分の名前を見つけた。
どうやら僕は2組らしい。
心を踊らせながら校舎の中に入ると、上履きに履き替えた。
そして廊下に貼られた案内通りに階段を昇る。
1年の教室は2階で階段を登りきった先にあった。
そこには僕と同じくこの高校に入学した生徒たちが廊下で話をしていたり、キョロキョロしたりとみんな落ち着きがない様子だった。
高校初日だから当然だ。
初の顔ぶれに環境、すべてが初めてのことばかりの今日。
「やっぱりみんな緊張してるんだな」
「おう、お前も新入生か?」
突然、背後から肩を捕まれた。
話し掛けてきたのは後に友達となる白川くんだったのだ。
―――――――
またお一人の方に★の評価をいただきました!
ありがとうございます!
昨夜、多くの話をストックしましたので、安心して読んでいただけると嬉しいです。
隙間時間にでもほのぼのとした物語を皆様に。
よろしければモチベーションアップにもなるので、
フォロー、★の評価よろしくお願いします。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます