第25話『焼き肉屋へ!』
そして、優勝から2日後。
俺達は焼き肉屋で優勝祝いをあげる事になった。
「八雲くん、お疲れ様」
「お疲れ様です。花輪囲さん」
ラッキーな事に、俺は花輪囲さんの
「何を頼む?」
「そうだな。まずはタン塩かな、次はカルビとか」
「私ね、タン塩が大好きなの! よくタン塩弁当とか食べるし、滅茶苦茶、おいしいよね?」
「ああ、わかる! コンビニとかタン塩弁当とか、よく食べてたよ」
「うんうん、私も好き!」
花輪囲さんとタン塩弁当の話で
店員が俺達が事前に注文していたジュースやウーロン茶を持ってきた。
次郎がコホンと咳払いした後、ウーロン茶が入ったガラスのコップを手に取る。
「みんな! 注目!!」
次郎は大きな声をあげる。
どうやら、次郎が仕切るみたいだ。
まあ、チームのリーダーだからね。
「はいよ! 次郎様!」
今野が次郎に向けて、声をあげる。
「待ってました!」
茶良輝喜も声をあげる。
俺達も次郎の方を向く。
「みんなご苦労様! 傷は癒えたか?」
「癒えたよ~」
「癒えたぞ!」
花輪囲さんと今野くんが返事する。
次郎は笑顔で頷く。
「お前達の力があったらか、優勝できた! 特に、八雲空音」
「はい!」
「お前がいなかったら、優勝できなかった。ありがとう、空音!」
「「「ありがとう!!」」」
みんなが、お礼を言ってくれた。
「どういたしまして!」
「俺達より格上の先輩達と戦い、大変だったと思う。それでも、乗り越える事ができた。改めて、八雲空音はスゴイ奴だと思う。彼が少しでも本気を出してくれた事に感謝したい」
なんだろう、目頭が熱くなる。次郎のスピーチに感動した。
「泣くなよ、空音」
「そうだぞ」
「泣いてないよ!」
輝喜とオサムはそんな事を言うが、二人とも涙がこぼれそうだった。
「みんなも、よく、ここまで、俺に着いてきてくれた。『花輪囲さんカワE』というチームのリーダーをやれた事を、俺は誇りに思う」
「もう、そのチーム名、恥ずかしいよ!」
花輪囲優美さんが顔を赤くし、苦笑する。
「みんなよく頑張った! 俺も頑張った! では、乾杯!!」
「「「乾杯!!」」」
俺はタン塩を食べながら思う。俺の弟である
空真は『地下世界・アンダーワールド』で魔王になるため、奮闘している。
彩良音は『天界・ヘブンワールド』で天使になるため、天使学校で授業を受け、友達もできたそうだ。
俺は、彼らの任務達成まで、どうするべきだろう?
まあ、俺は俺なりに頑張るか。
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