第24話『優勝チームは?』




『どっちが先に壊れたのでしょう!?』


 審判は急いで、ビデオを確認する。

 スローモーションで映像を確認した結果。

 判定は――



『ビデオ判定の結果――わずかに花輪囲さんカワEの方が核を破壊するのが早かった――よって、チームは花輪囲さんカワEの勝利』


 観覧席から歓声とどよめきが走った。



『うおおおおおおおおおおおおおおおおお!!! 勝利したぞ!! 1年生チームが最強の3年生チームである眠り姫チームに!!! 優勝チーム、花輪囲さんカワEだああああああああ!!』

『お見事です!! 我が校の歴史に刻みこまれるでしょう!!』


 盛大な歓声と大拍手で会場が沸き立つ。


「勝ったのか!! やったぁぁぁあ!!」

 俺は両手を挙げ、思わず叫んだ。


 俺は先輩達にかけた闇の牢獄を解除し、次郎達の元に駆け寄った。

「次郎達!!」

「強司、大丈夫?」

「ぼくは大丈夫だよ。でも、みんなが眠っている」


「「「……スーハー、スーハー」」」

 次郎達は、スヤスヤ眠っていた。

「ああ、優美ちゃん可愛い……」

 輝喜が寝言を言う。


「本当だ」

 次郎達は気持ちよさそうに、眠っていた。

 てっきり、怖い夢でもみせらているかと思ったが。


「八雲様」

 絵里守先輩がこちらにやってきた。

「絵里守先輩!」

「優勝おめでとう」

 絵里守先輩は笑顔で拍手する。

「は、はい!」

「さすがは、八雲くんだわ。強かった!」

「そうですか、先輩のチームも強かったです」

 お互い握手する。

 正直、負けると思った。絵里守先輩なんて、俺の最強の弾丸魔法を回避しちゃうわけだから、内心、動揺してる。

 さすがはS級冒険者である。


「ここは、わたしが眠りを解除するわ」

「俺も解除します」

「《状態異常回復Ⅵ》《状態異常回復Ⅵ》《状態異常回復Ⅵ》――」

 次郎達にかけていく。


「うう……」

「次郎!!」

「ここは?」

「試合会場だよ。絵里守さん達と戦ったんだよ」

「うおおおおお! そうだった!!」

「で、結果は!?」

 俺は親指を立てる。

「勝ったよ!」

「うおおおおおおおおお!!」

 次郎は俺を抱きしめる。

「マジで勝ったんだな!!」

「ああ、勝ったんだ!!」

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