第29話:ショウブパンツ。

おちゃめな麻美子ちゃん。


いつかはふたり一緒に暮らす時が来る。

そう思った僕は、中古だけどマンションを買ったのです。

まあ、デート代にホテル代を節約する意味もありましたからね。


買った時点で生活に必要な設備は使えたので、だからいの一番にベッドを

買いました。

何はなくてもベッドがなくちゃ畳の上じゃ麻美子ちゃんが可哀想でしょ。


で、麻美子ちゃんにマンションの部屋を見せてあげようと連れてきたんです。

部屋の中を物色しながら麻美子ちゃんは言いました。


「ここで暮らすんだ〜」


ってなにげに言ったのです。

お互い結婚しようねって約束はしてなかったんですけど、でもうすうすは

そうなるって感じてたんです・・・だけど、その言葉で麻美子ちゃんの気持ちが

はっきり分かりました。

麻美子ちゃんにとっては僕との将来の住居。


そのマンションに今日はふたりっきり・・・そりゃムラムラ来るでしょ。

ベッドはあるし・・・だから僕は麻美子ちゃんに、してもいいかどうか

聞きましたね。

もちろんオッケーです。

真新しいベッドでラブパフォーマンスね。


あとで、麻美子ちゃんから聞いたんですけど・・・。


たぶん、そう言うシュチュエーションになるだろうと麻美子ちゃんは

予測していて、なんとおニューのおパンツを履いて来てたんだそうです。


その時、僕は麻美子ちゃんのおパンツがおニューかどうかなんて知りません。

おニューだよって言ってもらってたら分かったんですけどね。


ちっこいパンツ〜って思いましたけど、でもそんなもの最初だけ・・・

無我夢中でしょ?

せっかくの、おニューのパンツは部屋の隅っこに投げられてシュシュみたいに

なってましたよ。


つづく。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る