検査

第14話 検査

 五月十五日、わたしは検査のために心療内科に行った。


 ※検査の内容を具体的に書くのはよくなさそうなので、ふんわりと書きます※

 ※WAIS-IVをざっくりと説明していますが、ネットで調べただけの素人説明です。鵜呑みにしないでください※


 今回は心療内科の先生ではなく、心理士さんとお話をした。

 心理士さんも優しそうで穏やかな人だった。


 はじめに、心理士さんは「自分のどこが気になるか」という質問をした。先日心療内科の先生の前で答えたものとほぼ同じ内容を話した。


 そして早速検査が始まった。


 まずは、ネットでよくあるような、「はい」とか「いいえ」とかで答えていくような質問をたくさん答えていった。たぶんADHDとASDの傾向がどのくらいあるのかを判断するためのペーパーだったのだと思う。


 そして次にWAIS-IVというテストをした。

 これはいわゆるIQをはかるためのテストである。


 WAIS-IVでは四つの指標でチェックされる。

(WAIS-IVの説明は、大阪メンタルクリニックのWAIS-IVに関するネット記事を参考にした)


 ①言語理解指数

 ②知覚推理指数

 ③ワーキングメモリ指数

 ④処理速度指数


【①言語理解指数】

 言語による理解力、推理力、思考力に関する指数。


【②知覚推理指数】

 視覚的な情報を把握し推理したり、視覚的情報に合わせて身体を動かしたりという力に関する指数。


【③ワーキングメモリ指数】

 一時的に情報を記憶しながら処理する能力に関する指数。

 口頭での指示を理解する力や読み書き算数といった学習能力、集中力に大きくかかわるもの。


【④処理速度指数】

 情報を処理するスピードに関する指数。


 これら各検査IQと四つの指標得点の合成得点を算出していく。


 具体的にどんな検査だったのか書きたくてウズウズしているのだが、これから受ける方たちに配慮してそこは我慢する。


 かわりに、俺がその検査を受けてどんな手ごたえだったかなどを書いていこうと思う。


 ①言語理解指数

 これは何かを説明する力や発想力、一般教養?を問われるようなことをした。

 手ごたえは……なんともいえない。全然できなかったわけではないが、スラスラできた感じでもない。

 この指数を問われているときに実感したのが、俺の知識にひどく偏りがあることだった。まあ、分かってはいたが。


 ②知覚推理指数

 これは……苦手だった。全くできなかったというわけではなかったが、なんせ時間がめちゃくちゃかかった。あと途中から考えることに疲れて「はやく終われ」と思っていた。こういうの、苦手だ。できたら二度とやりたくない。


 ③ワーキングメモリ指数

 これは最低だった。無理。

 耳から情報を聞いて短期記憶をするようなことをしたのだが、まじでできない。

 あー、自分ってこんなにできないんだ!としみじみ実感した。

 途中から自分が何をやっているのか分からなくなったし、雑念が脳みその中をかけまわり余計にできなくなった。


 ④処理速度指数

 これは楽しかった! 唯一「得意かもしれん!」と思えるものだった。

 制限時間を迎えても続けたいと思った。ずっとあれをしていたい。あれをしているとき、多幸感がどばどば溢れ出るのを感じた。


 ◇◇◇


 検査にかかった時間は約二時間程度だった。

 貴重な楽しい体験をさせてもらえてハッピーだ。


 検査結果は約半月後だ。その間俺のそわそわ具合といったらなかった。

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