第4話 チュートリアル2
『ダンジョン内では専用通貨、『ダル』を使用します』
一ダルは一円に相当し、千円単位でダルに換金できるとのこと。
ただし、ダルから円には換金できないそうだ。
将来的には、ダンジョン専用のアイテムショップを開設する予定らしい。
武器や防具のほか、ポーションや素材なども買えるようになるのだとか――
『また、モンスターを攻撃して行動不能状態にすると、魔石などのアイテムをドロップすることがあります。ドロップアイテムはロビーの受付で買い取りを行っております』
ドロップアイテムが武器や防具の場合、それを自分で装備することも可能だ。
アイテムの性能とかはアプリで確認できるという。
目安となる買取価格がチュートリアルの画面に表示されていた。魔石で百ダル以上。武器や防具で千ダル以上となっている。
ダルを貯めれば、そこからダンジョン使用料や武器、防具のレンタル料などを支払うことができる。
つまり、モンスターを退治して、ドロップアイテムを売っていけば、もしかしたら、無料でダンジョン攻略を続けられる――ということだ。
「それで経営が成り立つのか? それとも、魔石ってなにか用途があるのだろうか――」
まあ、客である自分がそこまで考える必要はないけど……
次に、ダンジョン内は『時間の流れが現実世界の三分の一——』だという説明がある。こちらは、先ほど受付で聞いた話と同じだった。
DTという略称がダンジョン内の時間、RTが現実世界の時間で、それぞれスマホのアプリから確認できる。
ダンジョン内に侵入すると自動的にアプリ内のタイマーが作動し、三十分ごとにアラームが鳴る仕組みになっているとのこと。
『原則、ダンジョンの滞在時間はDL三時間以内とさせていただいております。三時間の二十分前、十分前でもアラームが鳴ります』
つまり、ダンジョンから退出する準備をするように――ということらしい。
『モンスターを攻撃して、行動不能状態にすると経験値が入ります。経験値が一定数に達するとレベルアップし、各パラメータがアップします』
ふーん。よくあるRPGのシステムと同じだな。
『ダンジョン内で、モンスターから攻撃を受けた場合、現実世界と同じようにケガをします』
「――えっ?」
『裂傷や骨折、やけどなどのダメージがあり、最悪『行動不能』状態になる場合もあります』
「行動不能って、死んだ……ってこと?」
さすがにあせる。
『行動不能状態になると、自動的にロビーまで転送され、ダメージがリセットされます」
本当に死んでしまうわけでなく。ゲームでいうゲームオーバー状態のことらしい。
うーん、オーバーテクノロジーを通り越して、もはやファンタジーだ。
『行動不能状態となる前にワープポイントなどを利用して、ロビーへ移動しても、それまでのダメージは全てリセットされます』
ということは、ある程度ケガをしたら、ロビーに戻る必要があるんだな。
『行動不能状態になると、経験値と所持品はロビーにいた時点まで巻き戻りますので、ご注意ください』
つまり、ロビーを出て、ダンジョンに入場してから得た経験値とドロップアイテムは失うことになる。
得られた経験値やドロップアイテムを確定するためにも、ワープポイントなどを利用して、こまめにロビーへ移動する必要があるみたいだ。
セーブみたいなものかな?
経験値やレベルはアプリから確認できるとのこと。
アプリには、お知り合いと一緒に狩りをする『パーティー機能』や、ダンジョン内で連絡を取り合うときに利用する『お友達リスト』なんてのもある。やり方の説明もあった。
次は、ジョブや武器、モンスターの説明となる。
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