第19話 絶対守るからね

最近、おかしい気がする。


体がとてもだるい。


食欲も全然わかない。


私は自分で言うのもなんだが、健康体だ。だからこんなに不調が続くのは中々ない。


「どうした?食欲無いのか?」


「うん…なんか体もだるい…」


「茶だけでも飲んでくれ」


「うん…」


ベータからお茶の入ったティーカップを受け取る。その刹那香りが鼻腔を通った瞬間


「おえっ…」


と吐きそうになる。


するとベータは顔を見開き


「ちょっと見せてみろ」


と魔法を使った。


そして彼の表情は困惑からすぐに笑顔に変わり、彼は言った。


「私との子ができたのだな」


その言葉に私はフリーズしてしまった。


子が…できた…?


それって…


「私達の子…よね?」


「それ以外あり得るか?…もしかして嫌か?」


「ううん…すっごく嬉しいっ…!」


嬉しさからポロポロと涙が溢れる。


私はこの世界に来る前は母に愛されず、幸せな家族というものが羨ましかった。


だから嬉しいのだ。


絶対に私はお母さんみたいな母親にならない。この子は幸せにしてみせる。


「そうか、これから苦難があるだろう、だがこの子は2人でで守ろう」


「うん!」


私達が…いやお母さんとお父さんが絶対守るからね…!


だから私達の所に元気に生まれてきてね。



            To Be Continued




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