第17話 一緒に

朝起きるといつもと様子が違った。


ベータがもう既に起きていたのだ。


「ど、どうしたの…?」


そして沈黙のあと。


「私の悪魔殺しが上級悪魔お偉い方の間で問題になってしまった」


「え?」


「だからこの部屋から離れないといけないことになった」


「うん」


「怒ってたか?」


「怒ってないよ、ベータは私の為に他の悪魔を殺したんでしょ?それに私だってルーを殺した。私も同罪だよ」


「そうだったな」


私は微笑み。


「今回は一緒に戦おう、一人で背負わないで。私だってやれることはあるよ」


「絵萌…」


そして彼は私を抱きしめ


「嗚呼、一緒に戦おう」


報いなんて受けるもんか。そんなの捻じ曲げてやる。


私達は抗う、全てを敵に回しても。


の幸せの為に。




〜〜〜〜

「何も持って行かなくていいのか?」


「うん大丈夫」


「じゃあ行こう」


私達は逃亡に最適な馬車に乗る。


この世界には自動車なんてものはない。


瞬間移動と言う方法もあるがそれは此処では足がつくらしい。


なので馬車なのである。


そして馬車は動き出す。


運命がかかってる逃亡なのにわくわくしてしまう。


「誰かと馬車に乗るのは何年振りだろうか、いや一人でも久々か」


と楽しそうにベータが言う。


「なんだ、ベータもワクワクしてたんだ」


と私は笑う。


そして二人は笑い合った。


ベータがいれば何もいらない、ただ笑い合っていたい…そう願うばかりだ。


            To Be Continued

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る