第3話

いつも通り、部屋で過ごしてる時だった。


「私だ」


ベータが早く帰ってきたのかなと扉を開けると


「なーんてね♪ベータだと思った?w」


と知らない悪魔が来たのだ。


「だ、誰⁉︎」


「そんなのどーでも良いじゃん!それより〜」


そいつは私を押し倒し


「イタズラ、させて?」


と目を怪しく輝かせる。そして私の首に舌を這わせる。


「ひゃっ!」


そしてそこに噛み付く。


「これで痕付いたね♪」


「や、やだっ!」


彼から笑みが消え、舌打ちする。


「うるさいなあ、仕方ない」


と私の額に氷のように冷たい手を乗せる。


その瞬間


「あんたなんて産まなければ良かった!」


「キモい」


「ウザい、学校来んなw」


「醜い、視界から消えろ」



前の世界での記憶が流れ出す。


「い、いやああああああ」


ごめんなさいごめんなさいごめんなさい生まれてきてしまってごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい存在しててごめんなさいごめんなさい醜くててごめんなさいごめんなさいああああああああ


「貴様、絵萌に何をしている!」


べー、タ…?


「何って遊んでるだけだけど?」


「彼女から離れろ、さもないと…」


「このオーラ、やはり上級悪魔は違うね…あーわかった、手を引くよ、サーセンしたー」


侵入者は立ち去った。


「絵萌!何もされてないか⁉︎」


「べー、タ…」


「どうした」


「私って醜いよね…存在価値無いよね…」


震えながら言う私はどんな顔しているだろうか。


その刹那、私は抱きしめられた。


「いいか、私にはお前が必要だ」


「え?」


「そして、お前は綺麗だ」


何だろう、彼の言葉が魔法のように暖かく優しく心に入っていく。


「そして、最後に…ずっと此処にいてくれ」


私は涙で視界をぼかしながら


「うん!」


と答えた。



〜〜


「落ち着いたか?」


「うん、大丈夫だよ」


「ところで」


ベータは改まり


「あいつに噛み跡以外何かされてないよな?」


と問う。


「首舐められた」


「わかった」


そう言うと彼は私を押し倒す。


「消毒するから、ちょっと我慢しろ」


彼の顔が近づき、首に舌が這う。


「ああっ!」


あまりの快楽に甘い声が出る。


「っ!」


そして歯を立てられ、チクリと痛みが走る


「これでいいな」


もう終わりなの?


「待って」


「どうした?」


私は顔を熱くしながら、言葉を続ける。


「もっと…好きにして?」


「いいのか?」



「私は好きになってしまったの…ベータのことが、だからお願い」


「わかった、優しくできるよう善処する」


今夜は素敵な夜になった。


To Be Continued


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