第2話

ベータと契約してからの日常は悪くもなかった。


彼は「お前の自由を頂く」と言ったが実際、部屋から出れないだけで、部屋にある本を読んだり、自由に使っていい紙にお絵描きしたりと楽しく過ごしてる。


一定の時間になると彼は戻ってきて、「良い子にしてたか?」と頭を撫でる。


その頃になるとお腹が減るので二人で彼が持ってきた食事を食べる。


そして彼は私を抱きしめて眠る。


気づいた事なのだが、彼は顔が毛で覆われれてて口が隠れてたのでわからなかったが顔立ちは人間に近く、中々美形だ。


結構かっこいいなと一緒に眠る時に毎回思ってしまう。


彼はまだそれだけしかしてこないのは、まだ此処に慣れてない私を気遣っているのだろう。


「此処の生活はどうだ?」


ベータは一緒にベッドに入った時に私に尋ねた。


「楽しいよ」


「元の世界に帰りたいと思わないか?」


「私は…あそこには帰りたく、ない」


私は震える声で言った。


また戻ったら…私、は。


すると彼は、私の頭を撫で


「酷な事を聞いたな、悪かった」


と言った。


私はこの温もりがとても安心する。


これが“愛”なのかな。


元の世界では無縁だったもの。


何だか、心があったかいと感じる。


私は、自分の全てをベータに捧げたいと思った。


To Be Continued

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