第13話 メギドの丘

アイツは...レインはもはやランク1の戦い方ではない。ランク3の戦い方だ。


レインが奴にとんでもない速度で突っ込み、剣で突きをしたが交わされそのままカウンターが来たがレインはちゃんと受け止め炎の魔法を放つ。それはあまりにもデカすぎる。


縦8Mはあるだろうか?いや、それ以上かも知れない。そんな火力の炎を片手で出した事に俺と奴は驚いただろう。レインは、今まさに最悪な気持ちだが、最高のコンディションなんだ。


だが奴はそれが何だと言うように、のらりくらりと交わし、所々カウンターを混ぜていく

レインはそれが気に食わないのか、声を張った。


「よくも俺の祖母...いやソルーシャを殺したな!!」

「ああ、あのおばさん?一度ご挨拶したかったけど、殺しちゃったからね。あ、もちろん!私たちの結婚ほ・う・こ・く!!」

「ふざけるなぁ!!!!」

「そうそう!!もっと愛し合おう!!」


俺は突っ立ってる事しか出来ない。あそこにいったらいくら俺でもついていく事しかできない。むしろレインの足を引っ張ってしまう

自分が情け無い...俺はアイツを助けになると言ったのに...


「いや〜、本当に凄い戦いですね?私もここまで大きくなるとは思いませんでした!」


後ろを振り向けば、白いローブを着た薄気味悪い女がいた。コイツは絶対やばいだろうな。一発で分かる。


「お前、誰だ?」

「私?あー、ユスティナです。名前を出すのも久々ですね。」


聞いた事がある。こいつは自分の部隊を持っているが、滅多に戦場に顔を出さない奴だ。おかしいな...それよりも、レインの戦いに介入されるのは不味いな。俺は剣を両手で構え

相手もそれに気付いたのか、顔を顰めた。


「まぁ...一応敵どうしですから、そうなりますよね?」

「一つ、お前に聞きたい事がある。」

「え?何ですか?」

「グリムという人を知っているか?」

「あーーーーー.......誰でしたっけ?」

「よし、潰すか。」



俺は奴に突っ込み、首を一振りで落とそうかと思ったが奴も只者ではない。宙返りでよけ、その瞬間ローブの中に光る物が見えた。


「まだまだ試験範囲なので期待は薄いですが

まぁなんとかなりますか!」


ローブの中から大量の骨が出てきた。しかも一つ一つ先っぽからは適当にくっつけた様な刃物まで付いている。


俺は避けながら骨を打ち落として行ったがおこぼれがあったのか左腕に一つ刺さってしまった。しかも何か毒か何かが付いている様な痛みだ。


「チッ!コイツ、何か仕込んでるな!」

「おっ!気付いたんですか!ユスティナ特性痺れ薬です!」


ご丁寧に説明された物は自慢できる程効果的面で、体に雷が打たれた様な感覚と共に動けなくなった。


「クソ...」

「おお?結構効くんですね。じゃあさっさと捕獲準備を...」


遠くに炎が見え、そこにはリリーナ隊長が飛んで来ていた。


「ごめん遅れた。動かそうかい?」

「今は...動けそうにない...」

「あーー...これは面倒ですね...」

____________________


イラつくな。剣を振り回しクソ野郎が攻撃しようとしてきた。これは防ぎれないと思い、バックステップで4歩下がりつつ炎を出した。


「クソ!さっさと死んでくれよ!!」

「アハハハ!!!楽しいねぇ!!」


体制を整え、地面を蹴り右手に剣、そして左手に魔法陣を構え殺しに行く。


左手を構え雷の魔法を出したがクソ野郎はそれを読んでいて後ろに回り込み俺の背中に剣を突き刺した。


「あ〜あ!死んじゃうよ!!」


俺は無理矢理突き刺された剣を掴み固定し、クソ野郎の腹を突き刺した。お互いに剣が突き刺さった状況になっていた。


「うぐっ...クソ...」

「私たち...繋がってるね...!」


こんなふざけた奴に負けてたまるか...俺は、コイツを殺すまで終われない!!


一度剣を放し両手で俺が出来る最大の炎を出した。クソ野郎はそれを避けきれなかったようでまともに食らった。


「これで死ね!!クソ野郎がぁぁああ!!」


ドロドロとした気持ちを込めた俺の魔法出し続ける。ここで仕留めんと出し続ける。


俺は魔法を出す事に意識を向けすぎたのか、いつの間にか後ろからクソ野郎がくる事を予測できなかった。


「まだまだ爪が甘いね?」

「なっ!?クソ!!」


俺に刺さったままの剣を抜き、傷口に手を突っ込みやがった。体の内側から抉られる様な痛み。内臓が悲鳴を上げている。


「がぁっ!!」

「あー...!入っちゃったね?」


クソ野郎の腕を掴み、剣で叩き切ろうと思った瞬間、俺の体が吹き飛ばされた。そこに見えたのは、俺でも分かる奴ランク4「憤怒のゴアプ」だった。




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