第2話 この世界
馬車の中で手帳を書く。異世界に来てからは何も分からないから状況を分かるために書いてる。まず俺たちが守っている国はルルンド。そして攻めている国はオーガス。結局デュラクは攻略できたのか?それはいいや。
この世界は魔法がある。まぁ異世界行っちゃったしそりゃあるか。けど俺は魔法は苦手だ。魔法は頭の中で呪文を唱える....って感じだけどみんなはどうやってるんだろ?戦いになったら何も考えられないのに....
それにこの世界は魔法がとにかく強い。だって剣を持って戦おうとしてるのに、魔法を使って炎を出されたら終わり。それでも魔法を出すのには限界がある。この世界の戦い方は先に魔法、魔法がこれ以上出なさそうだったら白兵戦って感じだ。
「はぁ....」
多分俺は元の世界、魔法が使えない世界から来たから魔法の才能がないのか?まぁ関係ないだろうけど。
ここからは俺の愚痴だけど、なんで異世界転生なのにこんな戦争中に生まれて、何の才能も無く生まれたんだよ...
漫画やアニメは神様が何かしら力をくれるけど、普通そんなの無いんだろうな。けどこれはないだろ。
「はぁ、寝よ」
そうして俺はどんよりとした気持ちと共に、少しだけ眠るとした。
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「おい!起きろ!」
「うぇっ!?イエッサー!」
もう着いたのか、結構びっくりしたなぁ...
馬車から降りて周りを見れば次の進行のための準備をしてる。あの医者は膠着って言ってたな。次で進めれば良いんだけど...
「お前!レインか?」
「え、あ!?ミリス!久しぶり!」
ミリスは子供の頃からの付き合いだ。デュラク攻略戦が始まった時はお互い忙しくてあまり話せなかったんだよな。
「今戦線はどうなってるんだ?」
「そうだな、お互いまだ攻められないって感じだ。相手が協力な一点を出して来たら終わりだろうな。けど上から強い人を派遣するらしい。」
「強い人か、これで行けたらいいなぁ...」
というより、早く戦争終わって欲しいけど。
「そういや、怪我は大丈夫か?」
「ちょっと痛むけど大丈夫」
「そうか、あまり無理はするなよ」
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一通り落ち着いて次の進行のための準備をしてた時ある人を見た。
長い金髪の髪に、俺より身長が小さい。多分176?くらいかな?
「ん、あ〜そこの君?ソルーシャがどこにいるのか分かるかい?」
「ソルーシャ隊長は...多分あそこのテントにいると思います。」
「なるほど、ありがとね」
ずっと見てたのバレたか?だとしたら凄い恥ずかしいんだけど....
「君、どこ出身だい?」
「え?マクレーンです。」
「ふぅん、そうか。ありがとう」
なんでこの人出身を聞いたんだろ?まぁいいか。
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「全員集まりました!」
「ようやくか!まぁいい!これから作戦内容を伝える!」
またあの場所に行くのか。あの地獄に?行きたくないな....
「まず砲撃隊が魔法砲撃を仕掛け、大多数を倒す!そして我々が生き残りを始末する!どんなに頭の悪いやつでも分かる作戦だ!」
「イエッサー!!」
やり方は単純だけど、これしかないってのもある。この世界まだ銃が無い。魔法が弓があるから遠距離戦は出来るが、結局は正面からのぶつかり合い。直接剣で戦わないと行けないのは、正直怖い。
「そして我々には協力な助っ人が来ている」
「どうも、リリーナ・フェルです。えっと〜...
出来るだけ敵を倒すので...よろしく?」
さっきの人か?にしても適当すぎないか!?
「お前たちが肉壁となり、リリーナ・フェル中佐を援護するのだ!」
「イエッサー!!!」
「話は以上!各人武器を点検し、明日に備えるように!」
「イエッサー!!」
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「レイン、話がある、ついてこい」
「えっ?イエッサー...?」
ソルーシャ隊長の言うとおり、武器を点検していたら突然呼び出しがかかった。...俺何かやらかしたかな....
「えっと、何か失礼なことを...」
「いい、今はソルーシャではなく祖母だ。」
そう、ソルーシャ隊長は...俺の祖母だ。といっても仲が良いってことは...ないだろうが。
「お前、ちゃんと母に手紙は送っているか?」
「それは...まだです」
「お前の母が心配していたぞ、怪我はしていないかってな」
もう怪我しちゃったよ...手紙は、ここ最近忙しくて送れてないな。ちゃんと送らないと。
「お前はまだ戦場の事を知らないだろうが、敵に情けをかけたら終わりだ。お前が思っている以上に戦いは残酷で非道だ。」
「はい...すみません。」
ソルーシャ隊長の言う通りだ。情けをかけなければあの時、怪我をしないで済んだかも知らないのに。けど、人を殺すってのは...
「無理に殺せとは言わない。ただこれだけは覚えろ。生きる事を意識しろ。」
そんな悩んでいる俺を察したのか、アドバイスをくれた。生きる事、そうだ。何事も生きていかないと。
「分かりました、ソルーシャ隊長」
「はぁ...今はソルーシャ隊長じゃないと言っただろう」
「あっ...えっと、おばあちゃん...?」
「ふっ、この私をおばあちゃん呼ばわりか」
「すっ、すみません!」
「いいさ、私はお前の祖母だからな。」
ソルーシャ隊長をおばあちゃん呼びは流石に死ぬかと思った....けど言うしかないだろこれ!
「まぁ、とにかく明日は死ぬなよ。お前の死亡報告は私からしないといけなくなくるからな」
「分かりました!」
明日は、とにかく死なないように意識しよう。そう考えて俺は兵舎に帰った。
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「はぁ、これで良いか?リリーナ中佐。」
「ええ、良いですよ。」
陰から見てたけど、やっぱりおかしい。
「レインは、どうなのですか?」
「他の人より、魔力の流れがおかしい。」
私が作った魔法、相手の魔力を見るという魔法で彼を見ていたけど、やっぱり違う。
「まず、ルルンド出身の魔力の流れじゃない。
といってもオーガスとも違うし...」
「別の国という可能性は?」
「ある...とは言いにくい。大抵の国の人の魔力の流れは見て来たけど、それにしては違いが多い。」
国や特徴は違っても、ある程度は流れが決まっている。けど、彼は全てが違う。
「一応、彼は魔法は使えるの?」
「使えなくはないです、ただ魔法の成績は低いので...」
「はぁ....」
う〜む、よくわからないな、前例が無さすぎるってのもあるが、今は放置でいいか。
「とりあえず、今は放置します。この戦いが終わり次第、カウンセリングやらなんやらで原因をしらべて見ようと思う。」
「すみません、レインをよろしくお願いします。」
面倒だなぁ...新しい魔法も研究しないといけないのに。
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