第7話
俺とムウさんが、ビレージエリアの船着き場辺りに着くとちょうど目的の人物と遭遇した。
「あ、クォ」
「ムギが活動しているのは珍しいね」
「パパ達が釣りに行くらしい…私は、ボートでお昼寝する」
ムギは、いつも通りの眠そうな糸目で俺にそう言った。
うん、いつも通りの彼女だな。
「こんにちは、ムギちゃん」
「あ、ムウママ。こんにちわ」
眠たそうな眼でムギがムウさんに言う。
ムギにとって、ムウさんも「母」なんだと分かる。
それは、俺達の関係性に由来する。
俺、ミヤ・シズ・ムギの4人は運命共同体だ。
「ムギ?この方は?」
ムギの背後から、女性の声が聞こえた。
彼女の母親だった。
「ママ…ムウママだよ」
そう言われても、彼女は分からない為首を傾げている。
「クオさん、あとは私達で話しておくからお仕事に戻って」
「じゃあ、俺はこれで行きますね」
僕は、ムウさんを残して仕事に戻ることにした。
◇
その日の就業後。
俺達4人は、ビレージのコテージへとやってきていた。
そんな俺達の前には、それぞれの親たちが座っている。
俺の両親はいない。
この世界には、いないから。
「なるほど、ムギ以外にも番がいると」
そう、番だ。
俺達は、連理の枝…比翼連理の鳥だ。
俺の
この世界の迷い込んだ時。
俺達の運命は絡まった。
思考は、過去へと戻る。
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次回からは、過去編へ
クオが、同異世界転移した日へ
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