第2話 アルス・フェイク

嫌な夢を見た

あの日の夢だ、燃える村と真っ赤な空の夢

思い出したくも無い、忘れられるのなら忘れてしまいたい記憶


「嫌な夢を見たな、最悪だ、」


アルスは夢から覚めた、今日も空はとても青く澄んでいる。

アルスはベットから起きて出かける準備を始める。


「さてと今日も頑張るか、」


出かける準備を整えアルスは宿の扉を開けて外へ出る。

アルスはこの世界の冒険者だ、毎日依頼をこなし生活している

宿を出てそのまま冒険者ギルドへ足を運ぶ

数分後街の冒険者ギルドに辿り着いた。


「ようこそ冒険者ギルドへ!」


ギルドの受付のお姉さんが笑顔で出迎えてくれる。

冒険者ギルドには他にも色んな冒険者が依頼を探している


「おはようございます、何か手頃な依頼ってあったりしますか?」


アルスは受付のお姉さんに問いかける

この世界の冒険者にはそれぞれランクがある

下からF.E.D.C.B.A.Sに分かれている

Sランクの冒険者などこの世界には数えるほどしか居ない

アルスの冒険者としてのランクはCである

冒険者全体で見たらそこそこの実力である。


「そうですねぇ、ゴブリン討伐なんてどうでしょう?最近この街の外れにゴブリンが現れたみたいで」


ゴブリン、ファンタジー物でよく見る下級の魔物

1匹1匹の強さは脅威では無いが集団で来るとかなり厄介な存在である。


「その依頼を受けます」


「分かりました依頼を受理します!」


アルスはゴブリン討伐の依頼を受けて冒険者ギルドを出た。

そのまま街を出てゴブリンのいる街の外れ向かう。


「ゴブリンかぁ、苦手なんだよなぁ、、」


苦手と言うのは強さの話では無い、単純に生理的に受け付けないからである。

そんな事を呟きながら歩いていると早速ゴブリンを見つけた。

アルスは茂みに隠れてゴブリンの数を確認する


「いたいた、数は3いや4匹か、まぁ問題ないだろ。」


ゴブリンは隠れているアルスには気付いていない、息を潜めチャンスを伺う

ゴブリン達がその場から移動を始める

その時を狙いアルスは茂みの中から奇襲をかける。


「オラァ!!!!!」


飛び出した時に1番近くにいたゴブリンの背中に短剣を突き刺した。

すぐに奇襲に気付いた3匹のゴブリンがこちらに向かってくる

3匹まとめては流石にキツい

アルスは右手を翳し詠唱する


「炎よ火球となりて燃やし尽くせ!」


大きな火球がゴブリンに向かって飛んで行く

ゴブリンをまとめて倒すには十分な威力の火球

爆発と共にゴブリンを一斉に倒した。


「ふぅ、この後は魔石の回収か、めんどくさ」


短剣で倒したゴブリンの体内から魔石を取り出た。

魔術で倒したゴブリンは魔石だけが残り体は燃え尽きていた。


「さてと街に帰るか、依頼は3匹討伐だったし」


依頼を終えアルスは真っ直ぐ街へ帰る

街へ到着し冒険者ギルドへ入る

受付に討伐の証拠の魔石を四つ渡し報酬を受け取る。


「依頼完了です、お疲れ様でした!」


「どうも!」


冒険者ギルドを後にしたアルスは再び宿へ向かった。










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