第14話
「なんで居酒屋?」
あの後、どこで栄養分を摂取しようか話していると、みみみさんが
『めんどくさくなってきたから居酒屋にしよ』
だってよ。耳もぎ取るよ?
みさんにするよ本当に?
仮にも俺史上初のアイドルとの食事が居酒屋?
そして、夕食時だからめっちゃ混んでるから
こっちは十人だけど、定員8人ぐらいの個室のところに無理矢理入れられたから密集している。
それに席が席ががががが
隣に絶対的な存在ノゾミさんが座っておる。
更に腕がガッチリくっついている。
不敬罪で自殺でもしようか?
ちなみに、もう一方の隣はヌコさんです。
本名はまだない(知らない)
「ビール一丁!」
突拍子もなく、大声で注文する
いきなりお酒かい、高校生もいるのに、配慮できないのかね
「ん?君もしかして酒が飲みたいって理由で居酒屋きた?」
「······。バレた?」
「おい!もうちょっと選択肢あるだろ!」
「だって、今日のライブ良かったんだもん。
パーっとやりたい気分なの!」
こ、こいつっ····!
「じゃ、じゃあ私はほろよいを」
遠慮がちに注文の品を言うチカさん
「チカさん、あの人に合わせなくていいんですよ?」
「いえ、私も丁度飲みたかったので」
「そうですか」
うーん、お淑やか系のチカさんにはほろよいが解釈一致みたいな所はある。
ちなみにチカさんは今、大学生でちゃんとした年齢は明かしていない
後のみんなは高校生ってことがわかってる
さすがの俺も、みんなの年齢まではわからない
ちなみに、イツメンで成人していないのは1人です。はい、俺です。
「とりあえず、乾杯しましょう!」
チカさんが音頭をとった
「「「「「乾杯!」」」」」
そこから、騒がしいの一言。
みみみさんがビールご杯目で酔いが回ってきたのか呂律が曖昧な言葉でずっとなんか言ってる
俺以外の男衆はなんか寝そうだし、
はしゃいだもんね。ていうか、この騒がしでよく寝れるね、すごい胆力で驚いてるわ
そこでまたワンハプニング
「ふしゅ〜〜」
チカさんがダウンした。ほろよい3個で
「あー、千歌頑張るから~」
「頑張る?」
ノゾミさんが気になることを言う
「そうそう、千歌最近二十歳になって、
お酒の耐性つけたいって言ってるんだ」
「ん?二十歳?」
「····あっ」
まさかのポロリである
「あ、あわあどうしよっ!?。
ち、千歌ごめんっ!千歌の年齢いっちゃった!」
「年齢。誰にれす?」
「え!?え、えと名前教えて—じゃない名前聞いちゃだめだよね—」
「—あ、坂本です」
オフ会のときはペンネームみたいのを使いのが
マナーなんだけどめんどくさくなった
「え!名前って坂本っていうの?!」
ノゾミさん達さんとは反対方向から声が聞こえてきたので振り返ってみると、
頬を赤くして、目をトロンっとしながらも
驚いているヌコさん
妙に艶ついている
「さかさかで坂本ですね」
「すごい安直だね」
「ヌコさんだって猫が好きでヌコにしたんじゃないんですか」
「ううん、あたしの名前戌亥(いぬい)っていうの」
「衝撃の事実なんだけど。ていうか、それ言っていいんですか」
「大丈夫よ!みんな関わってくうちにいい人たちだってわかったから」
あんたもな?笑顔がすごく眩しいです。
そんなこと思ってると今度はあっちから話し声が聞こえてきた。
「ホントごめん。千歌の名前あそこの坂本くんに行っちゃったんだ」
「さ、かもと?」
ジーッとチカさんがこっちを見てくる
「ああ、望がそのさかもとさんが握手会とかに来てくれなくて寂しいって言—」
「わーわー!!今のナシ今のナシ‼!」
声を張り上げてチカさんの言葉を遮る
まさか、俺の聞き間違いでなければ寂しいと言っていた
そこから様々な憶測を考える
最初期メンバーの一人が来なくて寂しい?
おれがいつもライブに来ているから来ないので違和感を覚えた?
もしかして、俺のこと好——
「ええ!、どうしたのさかくん急に自分のこと殴って!」
「いえ、少し自分と格闘してました」
「?」
ヌコさん—戌亥さん—が心配してくれる
さかくん?
「さ、坂本くん今の聞こえてた!?」
「い、今の?」
「え、もしかして聞こえてなかった?」
「いえ、多分聞こえました。すいません。
食べ過ぎと殴ったことでちょっと記憶飛びました。今思い出します」
「お、思い出さなくていいから!」
「さかくん、ノゾミンはねさかくんに会えなくてさび—」
「いやーー!!言わなくていいですから」
慌てふためくノゾミさん。何が起きた!?
くそ、思い出せ、思い出せよ!俺の脳!
「じゃあ、ノゾミンに言葉で伝えないで想いを伝える技を!」
思い?以心伝心とか阿吽の呼吸とかのはなしだろうか?
「そ、それは?」
喉をごくっとならす。
「こうやってやるの—」
そう言うやいなや、俺に抱きついてきた
「抱きつけば、想いが伝わるはずよ」
「だ、だだだ抱きつ—!?」
頬を一気に紅潮させる
「ちょっほ、ふぉいてくだふぁい」
「やん、さかくん胸でそんな喋らないで〜むずむずするから」
息ができない!
酔っぱらいすぎじゃないか!?
この人結構立派なもの持ってるから埋もれる!
あ、やばい窒息死しそう
なんとかして脱出しなければ、
負けじと、手足をジタバタしていたら—
「あん、さかくんおしり揉まないで
恥ずかしいよ〜」
「こ、これが想いを伝える方法なの?
は、破廉恥だ〜」
それが最後の言葉だった。顔を真っ赤にしながらぶっ倒れたのであった。
ーーーーーーーーー
「ああ、疲れた〜〜〜」
あの後、サンムンのみんなは各々で帰っていった
あと、サンムンのみんなにもっと友達みたいに親しくしていいと言われた。恐れ多いが受け取らなければブサ方法というものでってことで
サンムンのみんなに友達認定された。
そして、イツメンのほうだが、
爆睡だった。かろうじて、意識のあるときに形式上ではあるがみんなに確認を取りながら、住所を聞いた。こればっかりは仕方ない。
あと、へい、タクシィーで全員送った。
ガチでつかれた。
ヌコさんは本当に戌亥さんだった。
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