友達と過ごす日々
転生して数日が経ち、颯斗はクラスにも少しずつ馴染んできた。そんな中で彼は二人の友達と親しくなった。一人は旬、もう一人は愛羅だ。旬はサッカー部のエースで、爽やかなルックスから女子に非常にモテていた。しかし、その裏では女遊びが激しいタイプで、中学時代には颯斗と一緒にクラブで夜を明かすこともしばしばだった。
愛羅は颯斗と同じ派手な髪色のロングヘアで、スタイルも抜群。短いスカートからのぞく脚線美は男子の視線を集め、よくいやらしい目で見られていた。告白されることも多いが、彼女はすべて断っている。中学時代には男遊びが激しかったらしいが、今はやめている。その理由については誰も知らない。
ある日の休み時間、颯斗、旬、愛羅の三人は教室の片隅で集まっていた。
旬:「颯斗、最近どう?新しい学校にも慣れてきた?」
颯斗:「まあ、なんとかね。お前らのおかげで楽しいよ。」
愛羅:「颯斗って前からそんなに大人しかったっけ?中学の頃はもっと派手に馬鹿騒ぎしてた気がするけど。」
颯斗:「歳を重ねて変わったんだよ。今はもっと自分らしく生きようと思ってさ。」
旬:「そうだよな。新しいスタートだもんな。でも、愛羅も変わったよな。中学時代はあんなに遊んでたのに、今はすっかり大人しくなっちゃって。」
愛羅:「まあ、いろいろあってね。でも、男遊びはもういいかなって思ってるだけ。」
颯斗:「そっか。でも、やっぱり遊びたくなる時もあるだろ?」
愛羅:「そういうの、もうあんまり興味ないかな。あんたたちみたいにいつも女の子のことばかり考えてるわけじゃないし。」
旬:「おいおい、愛羅。それは酷いな。俺たちはただ、楽しみたいだけなんだよ。颯斗もそうだろ?」
颯斗:「まあ、そうだな。でも、最近はちょっと違うかも。特に、あの美月って子には興味あるんだ。」
旬:「お、あの清楚で真面目な美月か。颯斗、お前もなかなか見る目があるな。でも、美月には彼氏がいるだろ?」
颯斗:「そうなんだよな。啓太って奴、やたらと俺を敵視してるし。」
愛羅:「啓太のことなら気にしなくていいよ。あの手の男は、結局自分に自信がないだけだから。」
颯斗:「そうかもしれないな。でも、美月を落とすのは簡単じゃなさそうだ。」
旬:「まあ、あの清楚な見た目の裏には、何か秘密があるかもしれないぜ。そういう子ほど、意外と大胆だったりするもんだ。」
愛羅:「そうね。見た目と中身が違うことなんてよくあるし。」
颯斗:「じゃあ、二人ともアドバイスを頼むよ。どうやって美月に近づけばいい?」
旬:「まずは、彼女の興味を引くことだな。勉強とか部活とか、彼女が熱心にやってることに関心を持って、自然に話す機会を増やすんだ。」
愛羅:「そして、何よりも誠実さを見せること。女の子は見抜くからね。本当に誠実かどうかを。」
颯斗:「なるほど。ありがとう、二人とも。参考にするよ。」
旬:「まあ、俺たちもたまには手伝うからさ。一緒に頑張ろうぜ。」
愛羅:「そうね。何かあったら相談してよ。私たち、ちゃんと力になるから。」
颯斗は放課後、自分の机を片付けていたところ、愛羅が大きな声で呼びかけてきた。
愛羅:「颯斗ー!」
クラスのみんなが注目している中で、颯斗は振り返ると、愛羅が上目遣いで微笑んでいるのを見つけた。
颯斗:「どうしたんだ、愛羅?」
愛羅:「今日、うちに遊びにこない?親がいないから、楽しい時間を過ごそうよ。」
愛羅は今日は家に親いないからさ来ないと誘ってくるが、声が意外と大きかったのか、ある男子生徒は股を押さえトイレへと向かい、他にも小声で「やっぱりそう言う関係なのか」「イケメンはいいよなー」「羨ましすぎだろ」と言う声が聞こえてくる。そんな少しクラスがざわついたところでどうしようかと思っていると廊下から「きゃー!!!」と女子生徒の声が聞こえたため目を向けると旬がクラスへとやってきて
旬:「どしたの?もしかして放課後の予定決めてた?俺も愛羅の家いきたーい。3人でたのしもーよ笑」
とふざけた発言したので火に油を注ぐ形になった。すると愛羅は
愛羅:「もー今日は2人で居たいなーと思ってのにー」と少しふざけた表情で言いながらチラっとこちらを見てきたので
颯斗は微笑みながら返事をした。
颯斗:「ありがとう、でも今日はちょっと用事があるんだ。次の機会にね。」
愛羅:「そっか、残念。じゃあ、またね。」
颯斗は愛羅に手を振り、教室を出ていった。クラスメイトたちはそのやり取りを見て「なんだーふざけてただけかー」「陽キャはやべーなww」など言いながら、自分たちのことを話し始めた。
颯斗は外に出ると、青い空と夕陽を見ながら深呼吸をした。彼は今日の用事を思い出し、急いで家路についた。
旬と愛羅の会話にて
旬は颯斗が教室を出たことを確認すると愛羅を見ながらニヤニヤと
旬:「颯斗家に誘わなくていいのー?」
愛羅:「大丈夫大丈夫、まだチャンスあるしー。」
愛羅は顔を赤らめながら、帰る準備を進めていく。
旬:「それにしても、颯斗が美月のことを気になるとは意外だったな。確かに俺も美月のスタイルと顔はいいから狙ってはいたけどよ。」
美月は微妙な表情でうーんと考えながら答える。
美月:「でも、颯斗の噂とか結構広がってるしそういうの、美月さんって嫌いそーでしょ。だから大丈夫。」
彼女は拳を前に突き上げて、決意を示すように言った。
美月:「私は攻めるのみ!」
そして、2人は教室を後にした。
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