(おまけ番外編)(全年齢向けバージョン)持てるすべてを

「卿は朕を危害から守ってくれた。

朕に自由のあるとても暖かい生命を与えてくれた。あの日々を取り戻せるなら朕は持てる全てを卿に捧げたい」


帝の寵愛がめちゃくちゃ重たいです……。

守った覚えはありません。処刑するという職務をサボってただけです。あなたの味方ではなくて単なる不活性なだけの敵でした。守るなんてつもりはハゲの女たらしよろしく毛頭ありませんでした。

そんなのより何よりも、皇帝陛下は20代前半男性(しかも美形)、丙吉は50代男性公務員です。


「すまぬ……。どうしても抑えきれない感情が……。好きで好きでたまらない。その気持をどう表現していいのか分からない。あぁ、丙吉、丙吉、どうして卿は丙吉なの?」


「陛下、気持ち悪いです。」


「せめて女性であったなら后に迎えられたのに。」


🤮オエッ!


「仮に女性であったとしても親子ほどの歳の差では成立しませんし、そもそも女性なら官吏になってません。」


「女性70歳までなら子を授かった記録が天竺にあるぞ。良い世来いよ!」


「陛下、恐れながら申し上げます。我々臣民にとって良い世は外部から到来するものですが、陛下にとっては自分の頭で考えて手と足で作り出して臣民に与えるものでなくてはなりませぬ。」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る