ー 4話

ヴゥゥゥン

下を向いていたモンスターが真っすぐ俺の方を見る。

(これモンスターというかロボじゃ.....)

System:スキルの使用方法はスキル名を声に出すか、特定の行動パターンで発動します。

System:なお、スキル名を声に出すと半オートモードでスキルが発動し、身体もそれに合わせて動きます。

System:しかし、スキル使用中に別の行動、もしくは攻撃を受けた際にはスキルがキャンセルされるのでご注意ください。

System:モンスターの攻撃が来ます。上段振り落としの攻撃です。

「うお!?あぶな!システムの話を聞いてて敵の方を見てなかった。」

「えっとスキル。スキルって今何が使える?」

System:次、右振り攻撃が来ます。現在使用可能スキルは、チュートリアル用に用意されたスキル、スラッシュ、ファイヤーアロー、ヒールの3種類です。

System:このスキルはチュートリアル用に用意されている練習用スキルであるため、チュートリアル終了後は覚えなおす必要がございます。

「痛って、ちょっとカスった。」

System:HP(ヒットポイント)が減ります。現在のHPは95%です。

System:次の攻撃が来ます。再度上段振り落としの攻撃です。

「ス、スラッシュ!」

「ちょ、うぉ!」

(半オートってこういうことか.....)

(身体が無理矢理引っ張られてびっくりした。)

System:モンスターにクリティカルヒットです。モンスターのHPは残り40%です。モンスターの上段振り落とし攻撃がキャンセルされました。

System:モンスターが離れます。遠くにいるモンスターには、遠距離攻撃を試してみましょう。

「お、一通りスキルを試させてくれる親切設計になっているのか。俺、VR初心者だしこういうのありがたいな。」

「えっと、確かファイアーアローだっけか?」

(おぉ、口が勝手に動く、これが魔法演唱ってやつか!)

System:モンスターを撃破しました。

System:現在モンスターの攻撃を受けてHPが減っています。ヒールを使用してみましょう。

「ヒール」

(これ自動で演唱してくれてるけど、なんか少し恥ずかしいな。)

System:HPが全回復しました。

System:続けて練習しますか?

「うーん、難易度って上げられるのか?」

System:可能です。また、2回目から私のアシストを消して挑戦する事も可能です。

「じゃぁアシストを消して、さっきより少し難易度を上げてくれるか?」

System:畏まりました。

シュイン

ヴゥゥゥン

System:それでは、検討を祈ります。

「ちょ、はっや。」

(心なしかさっきより敵の攻撃が速い気がする。)

上段振り落としからの右からの攻撃で、また上段か。

(さっきと、あんまり行動は変わらないのか。)

「スラッシュ」

(お、敵の上段攻撃に合わせてスキルをぶつけてみたら相手がよろけた。)

「もう一回スラッシュからのファイアーアロー。」

(よし、倒せた。)

System:おめでとうございます。もう一度挑戦いたしますか?

「うーん、今の時刻は5時40分か.....ならもうちょい練習するかな。」

(まともにプレイできないと遊ぼうにも遊べないし、それに達也ゲームうまいからあいつとやるときに俺が迷惑かけちまったらなんか申し訳ないしな。)

「あのさ、敵の行動もランダムにできる?」

System:行動パターンのランダム化を設定しました。

「あと、アシストも慣れるまではお願い。」

System:畏まりました。

System:モンスターを召喚します。

シュイン

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