第7話 ステータス
「これとこれと、それとこれをくれ」
街に戻った俺は、取り敢えず店で売ってる最高ランクのBランクの短剣――ミスリルダガーとCランクの短剣――ワイルドダガー、それにBランクの軽装備のセットを購入する。
金額は全部で約500万程。
始めたばかりの人なら金策に頭を悩ます事だろうが、増殖成金の俺からすれば安い物である。
因みにCランクの短剣を買ったのは、武器重量的にまだBランクの物を持てないからだ。
まあほんの少しレベル上げすれば持てる様になるので、すぐにBランクも装備できるようになる。
防具も重量的にまだ無理なので、取り敢えずミスリルシャツだけ身に着けておいた。
「さて、と」
装備を身に着けたところで、自分のステータスを改めて確認する。
ステータスは考えるだけで自然と脳――意識――内に浮かび上がる感じで、確認する事が出来る仕様だ。
~高田雄二~
Lv:14
HP:204
SP:22
MP:36
筋力:8
体力:7
敏捷:7
器用;31
魔力:4
幸運:7
攻撃力:241
防御力:123
魔法防御:42
武器重量:15
装備重量:36
スキル――
ダガーマスタリー:Lv10
軽装マスタリー:Lv3
装備制作:Lv0
装備――
ワイルドダガー(C)
攻撃力120。
重量13。
ミスリルシャツ(B)
防御120・魔法防御40。
重量20。
ブーツ(F)
防御3。
重量1。
レベルはこのゲーム最弱である葉っぱ型の魔物――リーフンをドロップアイテム集めの為に1、000匹以狩っている内に14にまで上がっていた。
塵も積もればなんとやらである。
ステータスはまあ説明は必要ないとは思うが一応。
HP――生命力。
体力を上げると補正がつくステータスで、0になるとたぶん死ぬ。
もちろんそれを試す気はない。
因みに、攻撃を喰らうと痛みは発生する仕様となっている。
まあ現実だから当たり前と言えば当たり前ではあるか。
但し痛みは一瞬で消えてくれるので、痛みを堪えながら戦うってシュチュエーションは発生しない。
正直これは助かる。
痛みで戦えなくなるのは結構致命的だからな。
贅沢を言うなら、一瞬の痛みもない方が良かったが。
後、自分の剣で腕を切って試してみたところ、傷なんかは一切つかなかった。
痛みとHP減少のみだ。
なので、強烈な攻撃を喰らっても、骨折や四肢の欠損とかは起こらないと俺は考えている。
勿論これも試す気はない。
SP――物理スキル発動に必要な項目。
筋力を上げるとボーナス補正が付く。
MP――魔法使用に必要な項目。
魔力を上げるとボーナスが付く。
筋力――上げると攻撃力・武器重量・SPが上昇する。
物理戦闘系にとって高ければ高い程いいステータスなので、カンストの100まで上げるプレイヤーも多い。
体力――上げるとHP・装備重量・状態異常耐性が上がる。
装備重量とHPは耐久力に直結する為、これも前衛は高ければ高い程いい。
敏捷――全ての速度が上がるステータス。
移動速度、攻撃速度、更には魔法の詠唱速度も上がる為、前衛後衛問わずに有効なステータスとなっている。
前衛は筋力体力にポイントを裂きがちなので抑え目な事が多いが、逆に魔法使い系は有利なポジショニングや、詠唱速度を求めて多めに振る傾向が強い。
器用――攻撃力・速度全般・制作の成功率が上がる。
攻撃力と速度を期待してこれに2ポイント振るより、筋力と速度に1ポイントづつ振った方が効果が大きいので、ほぼ製作用のステータス。
能力アップ系はほぼオマケ。
一応短剣や弓は器用での攻撃力上昇が他武器より高いが、その二つにしても筋力を上げた方が有効な事が多い。
魔力――魔法攻撃力・MP・魔法防御が上昇するステータス。
火力と継戦能力が上がるので、魔法使いはこれを上げなければ始まらないと言っても過言ではない。
幸運――クリティカル発生率・状態異常耐性・制作の成功率が上がる。
クリティカルは防御を50%無視して、ダメージが1、2倍になる効果だ。
ただスキルや魔法では発生せず、また発生率も幸運の三分の一の%であるため――ポイントで振れるステータス上限100で33%――火力上昇の期待値としてはかなり低いと言える。
なので、状態異常耐性が上がるとはいえ、制作ステータスかクリティカル大好きでもない限り幸運に振る必要はない。
次はスキル。
ダガーマスタリーは短剣使用時、スキルレベル×2%分ダメージが上がる効果だ。
短剣を使うなら取っておいて間違いない。
軽装マスタリーは軽装扱いの体防具装備時、敵からの物理ダメージをスキルレベル×2%、魔法攻撃をスキルレベル×1%軽減してくれる効果を持つ。
これも軽装を身に着けるなら、取っておいて損はない物となっている。
装備制作は武器防具製作が可能になるスキルだ。
武器の作り方しか習ってはいないが、このスキルを使えば防具も何故か製作できる。
不思議な話ではあるが、魔法のあるファンタジー世界、しかもゲーム世界なので細かい事は言いっこなしだ。
スキルの配分ははまずダガーにポイントを使い、余りを軽装につぎ込んでいる。
レベル上げには火力優先。
これ基本。
制作はまだ何かを作る気はないので後回し。
レベルアップで得たステータスポイントに関しては、器用に全ブッパしている状態だ。
器用だけ明らかに高い事からも、その事が良く分かるだろう。
「さて、それじゃ狩りに……いやまてよ、あのイベントを熟しとこう。経験値稼げるし」
俺はレベリングに最適な序盤からあるクエストの事を思い出し、それを熟す事に決めた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます