第4話 恋人
「俺も彼女ほしい」
突然、教室で、前田が大声で僕と青山に訴えかけてきた。そう、前田が突然そんなことを言い始めたのには理由があった。そう、青山が彼女をつくったのだ。相手は高田杏菜という、クラスで1番可愛いと噂される女子と付き合った。僕はやっと彼女をつくったかと思うくらいだったが、前田はそれにショックをうけていた。前田は顔は悪くなく性格も癖はあるもののいいやつだと思う。彼女をつくろうと思えばすぐにつくれそうではあるが、なかなか上手くいかないようだ。
「木城くん、ちょっといいかな」
クラスメイトの一宮静が声をかけてきた。僕は彼女とあまりしゃべったことがなかったので何かと思いつつも廊下に出た。
「木城くんって、彼女いますか?」
思ってもいなかった。まさか告白だとは、彼女とは1年の時も同じクラスだったが仲良くしていた覚えはないなぜなら、僕は1年の頃からいじめられていたのだからもちろん友達もいなかった。
「い、いないよ」
慌て僕がそう言うと彼女は顔を赤くしながら
「私と友達になってください」
「えっ?」
告白じゃないんかいと心のなかで叫んだ。
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