第15章 小料理屋の女将

Cさんは秋田県の出身で上京して20年になる。色んな仕事をしてきて最終的にSマリンに入った。

馴染みの小料理屋があり、秋田の郷土料理も出してくれる事から気に入ってよく足を運んでいた。

何よりも女将さんが凄く美人なんだとか…

いつもは、軽く飲んで女将さんの所に行くのだか、その日はいつもより酔っていたそうだ。


女将『あら、Cさん。今日は遅いのね!いつものビールからで良いかしら?』


C『あー、いつもので。』


女将『今日はもうお客さんも来ないし、看板にして、私も隣で飲んじゃおうかしら。』


女将『ねぇ、良いでしょ?』


C『あっ、あー、も、勿論』


あろうことかCさんは勘違いしてしまった。

閉め切った店内。女将と2人きり…

Cさんは、女将が誘っているに違いないと。これに応えないと男ではないと。


次の瞬間…


C『お、お、女将さんー!俺も好きだー』


と、あろう事か抱きついたそうだ。


女将『きゃ、ぎゃー!た、助けてー!』


と、大声で叫ぶ女将。そしてすぐさま旦那さんがやって来て警察を呼んだらしい。

旦那さんは隣で焼き鳥屋をやっていた。

しかも、あの3人で行った焼き鳥屋だった。


酔っ払って勘違いした事、暴力等はないとの事ですぐ釈放された。

勿論、女将と旦那さんも許してくれたからだ。


全く、酒乱とはこの事を言うのかなと私は思った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る