第3話

良太はそのまま部活に行き、二人手でぱたぱたと風を送りながらの帰り道。


「才乃は陸上部に行かなくていいの?」

「私陸上部じゃないしねー。今日は家でやりたいことがあるんだ」


さも当たり前のことのように異常なことを話すのが日常。才乃は帰宅部だがその実全ての部活に借りだされている。


「秀ちゃんは部活やらないの?」


何か一つのことを極めたとしても、


「無駄でしょ」

「ええー冷たい。良太に怒られるよ」


才乃には勝てないんだから。


家の前で才乃に手を振る。学校の席に加えて家も隣なのだ。


夜、LINEを開くと知らないアカウントから友だち申請が来ていた。

無視して眠った。

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