第7話アメジ・アレキサンドライトとの対面

少し出ていたらしい鼻血をふき取り、ロラと2人で校舎の最上階の中心にある会議室へと向かう


「会議室まで誰とも会わなかったな」


「それぞれの部屋から会議室まで一本道で繋がてるからね、義兄様みたいに知らないひととか、別の道で行こうとする人が何人かいない限り会えないよ」


「悪かったな、知らずに階段から飛び降りて余計な時間かけることになって」


そして着く、巨大!とかでも豪華!とかでもないふつーーの扉を開き、出てきたのは無駄に広い部屋と、いくつかの暖炉、そして40人分の椅子が置かれている長テーブルが真ん中に置かれている


そして俺たちから見て一番奥に先ほどの式で代表挨拶をしていたアメジ・アレキサンドライトが1人座っていた


「なあロラ、俺たちってどこ座ったらいいんだ?」


「席は順位順だから、私たちはアメジ様の右に私、左の一つ空けた場所に義兄様だよ」


と指を指しながら教えてくれた


「どっちに座る?」


教えてくれた後こっちを向き笑顔でそう聞く


「じゃあ私のところ」


ロラに腕を引っ張られ、静かに座っているアメジ様の隣に俺が座り、その上にロラが座る


ああ、癒される、疲れが取れていく、やはりロラを吸うのは健康にいい


すーはー、すーはーと頭皮や髪のにおいをかぐ


(うん、やっぱりヘマにぃ吸いは最高、健康にいい)


すーはー、すーはーとヘマの胸当たりのにおいをかぐ


そして真っ赤な顔にとろけるような笑顔を浮かべる2人とその様子をチラチラ見て顔が赤くなるアメジ、そして我慢できずにしゃべりかけるアメジ


「あ、あの」


「「吸わせませんよ‼」」


と打ち合わせていたように素早く、完璧に返す2人、互いにより強く抱きしめ合う2人、そしてそれに頬を赤く染めながらも思わず突っ込むアメジ


「吸わんわ!」


「ゴホンッ、いえただ、何をやってらっしゃるのかなと」


上品にふるまうが頬を赤く染めたままのアメジ


「互いに互いを吸いあってるだけですが?」


と「何を言っているんだこいつは」というような顔をして言うヘマ


(この人たちにとっては当たり前なの?いやそんなことあるの?)


「お2人はどういうご関係なのでしょうか?」


とりあえず慎重にとそう聞いてみるアメジ、それに対してアメジは頬を赤らめながら応える


「義兄妹、兼カ、カップルって感じですよ、あっもちろん、血は繋がってないですよ、義理の兄妹なので」


な、なんだろう、なんか、なんか俺も恥ずかしくなってきた


(・・・えっとつまりはカップルで義理の兄妹、だから互いを吸っていた・・・・・・ちょっと待って、今見たらあの2人恥ずかしそうにしてない?どういうこと?さっきまでは平気そうだったじゃん、ああ、意味わかんない、なんなのこの人たち、全く分からない)


とても難しく考え、アメジの思考がショート寸前に達しそうなことに気づいたヘマが言う


「あの、そんな難しく考えないで大丈夫ですよ、とりあえずただの一生をともにすることを誓った、結婚を前提に付き合っているカップルって考えてもらえれば」


(・・・ああ、つまりは許嫁てきなやつを義理の兄妹で、それも互いに望んで、しかも一生をともにすることを互いに誓い合っているってことね・・・やばいそれでも吸いあっていた理由が分からない・・・よし!聞こう)


そう決意を固めていざゆかん、がんばれアメジ、彼女の脳はショートしないでいられるのか


「あの、なぜ吸いあっていたのですか?」


頬を赤らめ、恥ずかしがりながらもまっすぐな目で聞く、それに対する二人の真面目な回答、それは


「「落ち着くし健康にいいからですよ?」」


(よし、多分理解できた、カップル、義兄妹ってのはそういうものなんだな)


アメジに「そういうものなんだな~」というアホっぽい感じで理解させた

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