第14話

スターチアから手紙を受け取って2ヶ月が経った。スターチアに返事を出した俺は、実家に戻り、辺境伯領の衛兵団の訓練場に顔を出していた。


「ぼん。帰ってたのか」

「久しぶりっす~」「サボりですかw」

「不良だ不良」「お帰りなさい」


団長が俺に気付いた。団員たちが口々に話し出す。俺は笑って返す。


「ただいま。サボりじゃねーよ」

「坊っちゃ~ん。ちゃんと学生やってます か~?しっかり遊んでますか~?」

「は?」

「夜遊びっすよ。よ・あ・そ・び♡」


衛兵団のお調子者、フィルスに肩を組まれた。にんまりと笑っている。顔がうぜぇ。


こいつの言いたいことがわかるのもうざい。


ちょうど模擬戦の組み合わせを考えていた団長が、こちらに目を向けた。


「お。じゃあお前、ぼんと組むか」

「ええ!?なんでっすか!無理っすよ!」

「よろしく~、フィルス~♡」

「やだ怖い!!坊っちゃん怖い!!ニッコニコしないで!!その顔で寄らないで!!」


なんかうるさいけど問題なし。よ~し☆しっかり体、動かすぞ~☆



「ぎゃぁぁーーー!!」



入団6年目の男の甲高い悲鳴が響いたのであった。メッチャうるせー。

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