第5話 ボッチ強敵と戦う

森の奥に行くとグリフオンとかワイバーンとかが襲ってくるようになった。

だが、俺には魔力弓矢が有る。10本の矢をあらゆる方向に打ち出して誘導魔法で全弾命中させることが出来るので困らない。例え鱗が硬くても魔力を強めに纏わせると簡単に貫くことが出来る。


 魔法付与も出来る様になって、矢に雷や火魔法を付与して大幅に攻撃力が上がっている。


 レベルが300になってミノタウロスも討伐出来た。日本刀や皮鎧も交換できるようになった。

 ある日、とうとうドラゴンと遭遇して弓矢、槍、日本刀、格闘技を駆使して倒すことが出来た。

するとレベルは益々爆上がりする。レベルが500を超えた。途轍もなく強くなった気がする。

 その一方で薬草を採取して丸薬やポーションを作っている。

時空間魔法も取得したので携帯トイレの腕輪なんかも作っている。


【物々交換マーケットも魔力で動く炊飯器やら電子レンジ、冷蔵冷凍庫も交換で来た。家庭菜園には日本の野菜の種を播いたら5日から10日で収穫出来る様になった。

肉は魔物を退治すると手に入るしお米をマーケットで交換すれば

毎日の食事に困ることも無い。

 カセットコンロも入手して魔道具化した。魔石でガスボンベの代わりをさせるのだ。


 船は壊れていなかった。釣り道具も全部残っていた。船外機も問題なく動いたし燃料はエンジンを止めると即時に補給される。なので、3日に1回は山を下り海に出て魚を釣っている。

夢に見ていたスローライフを満喫している。

 海ではクラーケン討伐したり水龍を討伐しているとレベルが999になった。

そのおかげで、【水中呼吸】【水中行動】を手に入れた。

【水中行動】とは、水中水上を猛スピードで泳いだり、海底を歩いたり出来るのだ、お陰でエビやカニ、ウニやカキやホタテも楽々ゲット出来る。


 今日もブリとたいを釣って伊勢海老、ウニ、ズワイガニを適量捕獲して住処に戻った。ストレージには以前に捕獲した貝類が残っているので、今夜は海鮮丼にしようと思う。

 翌朝は、食べきれなかった具材の味噌汁にダンジョン雉の卵かけごはんにした。元の人生ではとても味わえない贅沢を満喫している。


 そんな極楽のような生活を送っていたある日、ナビちゃんが話しかけてきた。


 『せっかく、スローライフを楽しんでいるところ悪いんだけど、ちょっとだけまた別の異世界に行って、ちょこちょこっとモンスター退治をしてきて欲しいの、おねがーい』

甘え声で言ってきた。

「えっと、断ることは?」

『無理よ。貴方をここに送り込んでくれたお方の頼みだもの、もし断ったりしたら……』

言葉を濁したが容易に想像出来る。この素晴らしい生活が送れなくなりそうだ。

「判ったよ。でも俺が退治出来るモンスターなのか?」

『勿論よ。今の貴方はそこの世界の誰よりも強いのよ、自信を持っていいわよ。それに……もしかしたら可愛い彼女をゲット出来るかも知れないわよ』


 「やるやる、今すぐやる」

俺だって健全な若者だ。ボッチもいいけど可愛い彼女とラブラブ生活ってのも味わってみたいものだ。


 『フフッ、ゲンキンね。それじゃあそこに行ったら冒険者ギルドに行って登録して冒険者として活躍してね。時期が来たらモンスターに遭遇するからみんなの見ている前でサクッと倒しちゃってね。ご褒美は期待してもいいわよ』

と、ナビちゃんはその世界の常識を脳内に転送して、通貨を渡してくれた。日本円で1000万円相当だそうだ。


  『じゃあその世界とあなたのお家との間に通路を作るわね。いつでも行き来出来るわよ。でも旅行気分であっちの宿に泊まって過ごすのも悪くないかもよ』

 家の中に新しいドアが出来た。【アネモネイト】の表札がかかっている。向こうから帰る時は【帰宅】と念じれば良いそうだ。


 あっちの服はナビちゃんが着替えも含めて用意して置いてくれた。ストレージの中に入っている。


『さあ行ってらっしゃい』

「行ってきます」


 ドアを開けると旅人の野宿用の広場だった。そこには俺しか居ない。街道に出る。冒険者ギルドの有る町は左方向に歩いて1時間の距離らしい。


 俺は歩き出した。

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