第2回カクヨム短歌・俳句コンテスト【俳句】二十句部門

裄邑(ゆきお)ちゃん

俳句二十句

油照アスファルトの上米背負う

カレンダー×印をつけ五月闇

忌の果てて猫と微睡む五月闇

西日射す丁字路君は右に行き

大雷雨テールランプが並ぶ帰路


シャワー浴び水も滴るイイ車

苦潮の覆う生け簀の住人は

初めての麻服は縞従妹の子

冷やし中華ハムと胡瓜が不格好

夏燈残業砂利道ハイヒール


水色の君に決めたと夏蒲団

窓にトライアンドエラーのカナブン

扇風機こちらを向いてとファンの声

部屋干しが天蓋になる梅雨籠

午後8時肌着貼りつく暑気払い


裸足には緋色のペディキュアラメきらり

柔らかきティッシュを友とす夏の風邪

ダービーや初賭け葦毛の馬五着

大げさに茅の輪をくぐる三歳児

天井の守宮と過ごす徹夜かな

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第2回カクヨム短歌・俳句コンテスト【俳句】二十句部門 裄邑(ゆきお)ちゃん @yukiko_summer

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