東1局5本場
月花は牌の操作の練習をした。上手く牌を使いこなせるかどうか暇なのでやってみたようだ。
それを見ていた青葉が月花にお願いをする。
「月花ちゃん、麻雀をやってみる?」
「んっ?」
「店長には私から言っておくよ。やりたくなければやらなくてもいい。でも今の私じゃあの人外3人を相手にトップは無理。でも月花ちゃんならきっと」
「私が勝てる保障……ないよ」
「いいよ。でも私がやっても勝てない。でも月花ちゃんは私よりも強いかもしれない。さっき月花ちゃんは麻雀の本を読んで基本的なことを覚えたんだよね。それは7歳の普通の人間が簡単に覚えられることじゃない。それに7歳で体を綺麗に洗えて牌の操作も普通に出来るなんて並大抵じゃない」
「何が言いたいの……?」
「月花ちゃんはきっと麻雀強いと思う。そう言いたいの」
「やってもいいよ……でも期待はしないほうがいいよ」
ナリネコをはじめとした3人が風呂から出てくると、月花は雀卓に着いた。
ナリネコはその月花に反応する。
「なるほどねえ。その子が私達に勝負するのか?」
「うん。やる」
「どうかな。そこのお姉さんもボロ負けなのに初心者が私達に勝てるわけないって」
「やる……」
「そうなのね。じゃあ思い知らせてやろう」
まずは東1局、親は月花。南家に天狗。西家にナリネコ。北家に幽霊であった。
月花は未だ役を完璧に覚えておらず計算もまともに出来ない状態。しかし役満やリーチをかければあがれるだとか間違ってあがったりなどはチョンボになるとかは理解していた。
麻雀。それは4つのメンツと1つの雀頭の役を揃えるゲーム。1局ごとに誰よりも早くあがって点棒を稼ぎ最後の局、つまりオーラスが終了した時点で一番点数が多いプレイヤーが勝利。
役を上がる方法は同じ牌を3つ、もしくは同じ種類の数字の連番(例えば123、456,789、234,345,567といった感じ)の組み合わせ。バラバラの種類の連番はメンツにならない。以上の組み合わせ4つと同じ牌が2つの雀頭がそろえばあがりとなる。
中には雀頭7組からなる七対子。1と9、そして字牌と白と呼ばれる白い牌を13牌と1と9,字牌、白1枚が揃えば成立する国士無双。以上のような特例の役もある。
基本麻雀は素早さが勝負であるため手配を見て自分の番で牌を引いた時に何の役を作ればいいか。それで勝負が決まる。早い者勝ちのゲーム。
最初の東1局。月花は国士無双を狙ったが結局天狗に七対子をツモられて、1000点を失う。
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