第22話「承・サキとイフリート」
第一の街『始まりの街ライデン』。ビルドとデストロイはサキを呼び出して、クライマックススキルの話を聞いた。現在確認されているクライマックススキルの情報はこちらとなっている。ちなみにビルド視点の情報である。
〈
ギルド『
効果情報、なし。
〈
ギルド『
効果情報、なし。
〈
ギルド『
効果情報、なし。
〈
ギルド『放課後クラブ』、使用者『
効果情報、なし。
「え、なにそれ知らない、聞いてない、どゆこと? あ、本当だ何かスキル欄に追加されてる……〈天上院咲は勇者である〉いやー照れるなあ~!」
「照れてる場合じゃねぇじぇ~……♀」
どうやらサキ令嬢、本気で知らなかったらしい。しばらくログインしてなかった時期にアップデート・バージョンアップされたのだろうか?
ビルドはサキに更に気になったことを聞いてみる。
「まあそれもツッコみたかったんだけどさ、前々から思ってたけど、この天上院咲って本名だよな? お前、身バレしてね……?」
そうなのである、身バレないし、本名バレしているのである。
「まあ、上位陣は自然と顔見知りばっかりになっちゃってさ、何か自然な流れで咲で統一されていったんだよねえ~不思議な流れで。あいや、一時期ヤエザキって偽名で遊んでたんだよ? でもサキに戻っちゃったんだ」
生々しい話である。で、色々と脱線したが、やっと本題に入る。
「でさ、暇ならクライマックススキル使ってくれよ、勿論タダとは言わねえ、ちゃんとバトルしようぜ! オーディン戦はやっぱ真剣勝負で楽しかったし!」
と、ビルドはサキに言うが、ランクマッチを希望しているプレイヤーに、ノーマルランクとマスターランクが戦ってどうするんだ? と言うのは冷静に考えてそう思う。
とは言え、断るる理由もないし。てかヒマだし。スキルの威力も試したいし。ということで、マッチングをしようと思った。デストロイとのレベル上げは、一旦お預け。
「えーいいなぁー私も戦いたーい!♀」
キャットファイトか、ソレも悪くない。
「せめてノーマルランクになってから戦いましょう、PVP戦は、ウチの仲間は基本的にウエルカムです! ……しっかし、1日1回1ギルド1人までかー厳しい制限だね」 というわけで、早速ビルドVSサキが戦う形となったが……。
「そう言えば、これ自分でルール決めるんだよね? 決めてないって事は決まってないって事だよね? つまり名前だけ用意されて、中身空白みたいな……」
……そうなる。
「んー今すぐか~……思いつかないなあ~」
つまり、出ないものは出ないということらしい。ならばとサキはデストロイに話を続ける。
「じゃあさあ、私がクライマックススキルを考えてる間に、デストロイは始まりの草原でモンスター退治してレベル上げしててよ。そうすれば私も考える時間が出来てウインウインかなって」
「お! 遂に私のターンか!?♀」
何かノリノリでやる気に満ちた表情と仕草のデストロイである。
「でもあんたら強いからなあ~、そこら辺のモンスターじゃ味気ないかも……そうだ! あのイフリート戦やってみたら! 新人プレイヤーの登竜門!」
流石にイフリートの名前ぐらいは聞いたことあるので反応したビルドとデストロイ。
サキは号令を出す。
「じゃ! 早速〈イフリートの熱山〉へゴー!」
「おー!♀」
「お、おー! てか俺等って強いのか? サキとオーディンしか戦ったこと無いからいまいちわからん」
〈イフリートの熱山〉初心者プレイヤー最初のボス戦である、本来。というか、ビルドの場合いきなり最前線のオーディン・ステラ・エイティーンとバトルしたので今イチ勝手が解らない〈スキルビルダーズ〉である。
……で、ダンジョン内をサクサクと進み。ボスエリアへとなだれ込む3人。
『我の眠りを妨げる不届き者め、その貧弱さを思い知……ゲエ!?
何かボスに認知されている上に、挙動がおかしくなった威厳のあるイフリート。
「知ってるのか? てか何か怖がられてね?」
「まあ昔ね。さあ! イフリートVSビルド&デストロイの始まりですよ!」
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