38話 空中戦

みくがメラと近接戦を繰り広げていたときグラウンドでは

~めいside~

私の前では、マッハという男が風にのって空中に浮かんでいる。

「空中戦をお望みかな?」

「僕に勝てる自信があるなら飛んでくるといい」

「逆になんでそんなに空中戦に自信があるのかわかんないけど。私は、自信ないんだよなーじん相手に空中戦してもあんまり自分の実力がわかんないからなぁー」

「エアードライブ」

マッハは、風を自分の手足のように操ることができるっぽい

『朱雀行けそう?』

『任せるといいよ、俺っちもあいつは気に入らない、風は自然に吹いているからいいのにそれを操ってしまうなんてね』

『頼りにしてるよ』

私は、朱雀の調子を確認するように話をした。

「どうした、かかってこないならこちらから行くぞ」

「エアカッター」

マッハの手からカマキリの刃のように空気の刃現れる。

私は、炎風銃で相手を撃って牽制する。

「面白い武器だな、僕にちょうだいよ」

おっさんのような見た目の悪魔が少年のような喋り方で私に武器をくれとねだってくる。

確かにショタは好きだが、こんなおっさんみたいな見た目のやつが少年のようなしゃべり方をしていたらとてもイライラする。

「ふざけるなよ、ガキみたいに駄々こねてんじゃねぇーよ」

「風魔 風神の怒りリプスイーラ

「なっ、僕のエアードライブが簡単にかき消されてしまうなんて」

「リプスイーラはこんなもんじゃないわ、本当の恐怖はここからよ」

「うわぁ〜、僕の身体がー吸い込まれて行くぅー」

風神の怒りリプスイーラという名前はじんがつけたのだ。私の創った技に対してなんて酷い、と思ったりもしたが私以外のみんなが満場一致でそれがいいって言って決まったのである。

そんな、じんですら怖いと感じるような技だ。

風に限らず自然は、私たちの力となる時もあれば、私たちに恐怖を与えることもある。風により人が感じる恐怖、台風への恐怖をイメージしながら創った技だ風は、全てを巻き込みながら進みたい方向へと自由にそして何も気にせずに進んでいく敵の攻撃のひとつやふたつくらいなら無効化できるのだ。さらにリプスイーラは、解除するか、私の意識が無くなるまでずっと発動し続ける

「驚いたでしょ?」

「ふぅふぅふぅふぅ、なんて恐ろしい技だ、もう、あなたを格下とは思わないよ。今度は、こっちから行くよ」

「エアドラグーン」

「今度は空気でドラゴンを作ったの?さすがにこのサイズはリプスイーラでも打ち消せないか」

エアドラグーンが私を尻尾で吹き飛ばそうとする

私は、羽を駆使して攻撃を避ける。ただ、避けるだけでは相手を倒すことはできない。エアドラグーンが邪魔でマッハに近づくのも難しい

「さぁ、どうしたもんか」

『なぁ、めいさんや』

朱雀が話しかけてきたので返事をする

『どうしたの?』

『いいこと思いついた』

『なになに』

『まず、あいつと同じようにこちらも風でなにか作ってしまえばいいんや、そこで、俺っちを顕現させてくれよ』

『顕現?』

『と言っても本当に顕現するのは難しいので、風で俺っちをかたどった器を用意してくれたら俺っちが一時的に意識をそちらの器に飛ばしてあのドラゴンの相手をするそしたらじゃまが無くなるから、相手が驚いている間に決めてしまって、お終いって戦法よ』

『わかったやってみる』

「風魔 幻獣顕現 朱雀」

『そこのドラゴン、俺っちの相手をあっちでしてくれよ』

そう言って、朱雀は本当にドラゴンを連れて離れていった

「さぁ、邪魔はいなくなったね。終わらせよっか」

私はマッハの方へと飛んでいく

何回か攻撃してきたが風神の怒りリプスイーラで全て防げていた

「風魔 逆鱗げきりん

私の二丁拳銃から、放たれた1発の銃撃でマッハは、一生分の攻撃を受けたように感じただろう。

まぁ、私の知ったことではないけど。

「はるかちゃん、こっちは終わったよ」

「おつかれさま」

『めい、お疲れ様』

『朱雀こそ、ありがとう』

『ゆっくり休ませてもらうことにするよ』

そう言って、朱雀が私の中に戻っていく

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