05話 同時5箇所進行

はるかに呼びだされ、操縦室に向かうと、そこの巨大スクリーンには少し焦った様子の奏さんが映っていた。

今は、各部隊長会議中のはずである、そんな大事な時になんの通信だろうか。




~奏side~

じん達と別れて、儂は各部隊長会議が行われる本部がある北海道へと向かった。

どうやって東京から北海道まで行ったのかって?

それは儂の能力でちょちょいと転移してきたのだよ。

「あッ、奏さんじゃないですか、今日の会議は参加されるんですか?」

「あぁ、そのつもりだよ、皆に伝えたいこともあるしな。」

「ということは、ついにですね!

じん以外にどんな子達が集まったのか楽しみにしてますよ。」

今、儂に話しかけてきた、青年は、海音(かいと)といって、本部所属の部隊の中で最も強いチームのリーダーをしている男だ。

かいとに話しかけられたあとは、特に何も無く

時間がたち会議開始時間となった。

会議は、かいとの挨拶から始まった。

この会議は、

各隊の戦闘情報など近況報告などをし合う場である。そのため、ほとんどの部隊長は、この会議に直接または、リモートという形で参加する。


順調に話は進んでいき、儂が話す番とな

「失礼します」

らなかった。

本部に所属している、情報伝達員の女性が1人、

あわてた様子で入ってきたのだ。

「なんだ!今は会議中だぞ!」

こう怒鳴ったのは、儂と同じく3大トップの1人普段は沖縄にいる時雨(しぐれ)という名の男だ。

「まぁ、落ち着いてくださいよ。

それで、緊急の報告ということでいいんだよね?」

かいとが、伝達員をかばい、そして話すように促した。「全国5箇所で同時に侵略が行われていることがわかりました。明らかにタイミングをみはからったかのような侵略だったため至急連絡に参った次第です。」

「その5箇所というのは?」

本部所属2番隊隊長 斎藤 夏鈴(さいとう かりん)が聞く

「場所は、岩手県、石川県、京都府、兵庫県、

大分県の5箇所です。すでに各地の部隊を副隊長が率いて戦っていますが、いまだに、出現し続けているところもあると報告を受けています。」

それ聞いて、かりんが立ち上がり部屋を出ようとする。

「まて、どこへ行こうとしている?」

時雨が問い詰める。

「石川は、私の部隊の担当です。私が戻るのに何か問題でも?」

「今は、会議中だぞ!」

2人の言い争いは、どんどんとヒートアップしていく

「はぁ、やめないか!

2人揃ってみっともない。君、現地の状況を映し出したりすることは、可能かな?」

儂は2人の言い争いを止めて、話が前へ進むように、伝達員の子に質問をした。

「はい、多分可能かと」

「では、5箇所の状況を映してくれるかな?」

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