⑭オレ、百合漫画の主人公だけど、まるで攻略されてるのはこっちだよ!
「雛ちゃん、だいじょうぶ…?」
「あっうん、もうだいじょうぶだよ。」
「ねぇ…保健室に行かなくていいの…?
体調悪かったら一緒に着いて行くよ…?」
「いいよ、いいよ!本当にもう平気だから!」
流石に興奮による鼻血の出し過ぎで、保健室に行くのは恥ずかしすぎるぞ!
「そっそう…?」
「それよりさっきから団扇で扇いでくれて
ありがとう、鶴子ちゃん…」
「そっそんな…いいんだよ…」
もう鶴子ちゃんは照れた顔も可愛いなぁぁ!鼻血出ちゃうって!
「豆っち、水買ってきたぞー!飲んでくれー!」
「あっありがとう!ゴクッ…ゴクッ…ハァァ…」
「どうだ?体調は?」
「あっうん、随分、楽になったよ。」
「よかったぁ、心配したんだぞ?」
「ごっごめん…」
「チョコの食べ過ぎはほどほどにな?」
「あっうん、気をつけるね…?」
あはは、そうだった、鼻血が出た言い訳…それにしてたんだったな…
キーンコーンカーンコーンッ。
「あっ!そろそろ、朝のホームルームが始まる時間!
自分の席に戻らないとだ!じゃ後で!ひよっち!つるっち!」
「うっうん!」
「後でね。」
「豆っちは漫画の通り、友達思いで、明るい無邪気な子なんだなぁ…可愛いなぁぁ…」
「そうだね、兎姫ちゃんは元気いっぱいなのが可愛い所だよね。」
「えっ!?鶴子ちゃん、どうしてそこに!?」
「えっ!私、雛ちゃんの隣の席だよ…?」
「あっ!」
ぬぉぉーっ、そうだった!すっかり忘れてた!
鶴子ちゃんは主人公の雛の隣の席に座ってるんだった!
「雛ちゃん…?」
「あっいや、ごめんね!
私、寝ぼけてたみたい!」
「何だ…寝ぼけてただけか…」
「あはは、あはは…」
「皆さん、席についてますね、日直さん、お願いします。」
「起立、礼、着席。」
「それでは朝のホームルームを始めます。今日は…」
やばい、やばい!めっちゃ緊張するぞ!
攻略相手の鶴子ちゃんが隣の席なんて、ドキドキが半端なさすぎる!
漫画の雛もオレと同じこと思ったりしたのかな…?
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