⑨の2、オレ、百合漫画の主人公になって、初めて風呂に入るよ。
「じゃあ、オレもお風呂に入ってくる…」
「いい?おねえちゃんの裸で変なことしたら
容赦しないから、そのつもりで」
「そっそんなの言われなくてもわかってるって…」
「本当かな…?」
琴梨が入浴後、手作りプリンを食べさせて
晴都は転生して主人公の雛、つまり女の体になってから
初めてのお風呂に入ることに…
「こっこれは不可抗力だもんな…
いちいち躊躇ってたら、何も出来やしない…
腹を据えろ、オレ、脱ぐぞ!」
覚悟を決めて、勢いよく服を脱いだら、すぐ脱衣所からお風呂場に向かった!
「ここまでは何とかなったぞ…
風呂に入る前に髪と体を洗わなくちゃな…体…」
晴都はお風呂場の鏡を見た瞬間、動きが止まった
なぜなら初めて、転生した雛の裸をもろに見たからだ…
「ぐはっ、これはやばいっ…あっ…」
興奮のせいか、大量の鼻血を出して、後ろに倒れた!
「なっ何、今の大きな音、何かあったの!?」
「ごめん…転生したばっかりだし
まだ女の裸を直視は刺激が強すぎるわ…」
「何だ、そんなことか…仕方ない、洗ってあげるから
晴都さんは目を閉じてて。」
「頼んだ…」
琴梨に髪と体を洗ってもらうことなった。
「それにしても女の体を見るだけで、興奮して鼻血出すなんて
晴都さんって彼女いたことないでしょ?」
「そっそうだけど…わるいかよ…?」
「うっうん、ちょっと安心した
晴都さんってまだお子ちゃまなんだね?」
「お子ちゃまって…オレ、転生する前は15歳だったんだけど…?」
「へえー。おねえちゃんと同い年だったんだ?」
「その反応、一体、何歳だと思ってたんだよ?」
「うーん、50歳ぐらい?」
「オッサンじゃねぇか、オレはまだ若いつーの。」
「フッフ、冗談だってば、髪流すよ。」
「あっうん…」
(冗談言ってくれるとは、少しはオレに心許してくれてるのかな?)
「じゃあ、次は体を洗うから、立って。」
「あっはい…」
「でも本当におねえちゃんってスタイルいいな…?正直、羨ましい…」
「おやおや、何だ?自分に胸がないから羨ましいのか?」
「何ー!今なんつったー!」
「ひゃっ!揉むな!慣れてないから変な声出るだろ!」
「私はまだまだこれから成長期だしー!
これより大きくなってやるんだからー!」
「わかった、わかったから!オレがわるかったから!」
「羨ましくなんかないんだからー!」
「だからわかったってー!」
それからしばらくして…
「ごめん…少し大人げなかった…」
「いいんだ、いきなりだったから驚いたけど
今考えたら、オレにとって御馳走様な展開だった。」
(それこそ姉妹百合を肌で感じたぞ…)
「それってどういう意味?」
「あっいや、何でもない、気にしないでくれ。」
「ふぅ、大体、洗ったし
後は自分でシャワーぐらい出来るでしょ?私は戻るから。」
「うっうん…ありがとう…
なんか頼りになって、琴梨ちゃんの方がおねえちゃんに思えたな…」
キュンッ。
「ばっ馬鹿なこと言ってないで!
風邪引くから、さっさとお風呂に入りなさいよ、わかった?」
「あっうん、そうする…?」
「じゃっ。」
琴梨はお風呂場を出た。
「何で怒ってたんだ…?」
その琴梨はというと…
「おねえちゃんを一瞬、可愛いって思うとか…
何考えてるの私…」
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