第26話
「それじゃあ、簡単に説明するね?」
「お願いします!」
「
「ないです!」
闇ドルが即答する。
「正直でよろしい! 基本鉱石ってのは、岩石があれば『ピッケル』さえ持っていれば、何処でも採取は出来るんだけど、この『三大鉱石』だけはそうもいかない! 限られた所でしか採取出来ないし、それに加え、出現率が他の鉱石に比べてもかなり低いんだ……。そう言う、出現率が低いモンスターから取れる鉱石やアイテムを総称してRNOでは、『レアアイテム』と言います! ここまでついて来れてるかな?」
「ふむふむ……レアアイテムですね! 大丈夫です! ついていけてます!」
闇ドルが上下に首を動かしては頷く。
「よし! では、三大鉱石を上から順に言っていくね。これは、より硬い鉱石の順番に並べられているんだ。先ずは、『アロンダイナ鉱石』次に、『カルタナイト鉱石』そして、ここでしか取ることのできない、『エリオン鉱石』……。この3つの鉱石を総称して『三大鉱石』と言うんだ……」
「な、なるほど……勉強になります!」
「おっ! コレだよ、闇ドル!」
俺は、三大鉱石の1つである、『エリオン鉱石』を鎧から外して、闇ドルへと渡した。
「そして、これらのレアアイテム達は装備品の強化に使うことが出来るんだよ」
「なるほど! でもどうしたら、そのレアアイテムを使って強化が出来るのですか?」
「良い質問だね! じゃあ、どうやって強化が出来るか、その工程を今から教えようかな……と、その前に。闇ドル、お腹空かない?」
「ん〜と。確かに空きますね。あっ、もうお昼時だったんですね!」
闇ドルが画面上に表示されている時計を見ては軽く伸びをしながら、こちらを見ている。
「なるほど。どうりでお腹がすくわけだ、『腹が空いていては、いい戦が出来ない』って言うしね!」
「そのことわざ、面白いです! 確かにそうですね!」
「あっ! もしよければ、昼からも手伝ってもらってもいいですか?」
「構わないよ。じゃあ、13時半くらいにまたログインしていてね!」
「分かりました! ありがとうございます! では、私も一旦落ちますね!」
「うん」
闇ドルと俺は、昼食を食べる為に一度、ログアウトした。
PVP予選まで後、1週間……。
ーーーーーーーーーーーーーー
一方その頃、とある掲示板にて……。
やっぱり加藤:時の人は今日はいないか。まっ! 1週間後のPVPに向けて、多分今頃トレーニングでもしてんだろ!
ギリギリの会社員:だな! あ、あと! 今日、先輩から聞いた話で、高難易度エリアの『魔獣の洞窟』って所で、なんか隠し通路らしきものが発見されたらしいんだが、その通路を抜けた先にはなんでも、おっかないドラゴンがいたらしく、先輩も高レベルプレイヤーなんだけど、成すすべなく秒殺されたらしい!
ジミー笹西:おい! いくらなんでも、先輩レベル高すぎるだろ! 『魔獣の洞窟』って言ったら、最低でも『レベル250』はないと立ち寄ることすら出来ないエリアじゃないかよ!!
やっぱり加藤:確かに、ヤバいな……てか! その先にはもっとヤベェのがいるってことだろ!? そんなのに勝てるプレイヤーとかいるのかよ!?
ギリギリの会社員:いや、あの『レベル900』超えだと言われているハバネラさんだとしても、難しいと思う……。
ジミー笹西:じゃあ、無理じゃ……。
やっぱり加藤:そうじゃな……無理じゃな。
ギリギリの会社員:うん、無理じゃ……。
to be continued……。
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