第25話
「上手いぞ、闇ドル! よし! そこで、詠唱だ!」
「はい! NEETさん!
グ、グゥゥウ……私は、ザスティン! 貴様らには負けはしない!
現在レベル25の闇ドルの為に俺は、レベル40のモンスターである、『ザスティン』と言う、小さな古城に潜む、『エリオン鉱石』という硬い鉱石で出来た鎧で身を隠した元騎士を相手にしていた。
「NEETさん!!」
「硬いな……OK!……」
闇ドルにとっては、例え硬い鎧だとしても、俺がその気になれば、ザスティンは愚か、『エリオン鉱石』もろとも粉砕して跡形も残らない……ならば!
「……蔦の柱!」
グ、グゥゥウウ……こしゃくな真似を……。
俺の詠唱と共に、地面から無数の蔦が生えてきては、ザスティンを締め上げると天井高く上がっていく。
「今だ! 闇ドル! そのままやれ!」
「はい!
グゥオオォオオォオオ!! あつい……グ、グゥゥウォォォオオ〜……。
闇ドルが詠唱すると、ザスティンに向けて赤い魔法陣が現れると、その魔法陣から火炎の礫が発生しては無数にザスティンに向けて飛んでいく。
ザスティンは、俺と闇ドルの蔦の柱によって、身動き一つ取れない状態でいた為、火を纏った礫が蔦に燃え移り、そのまま炙られてしまい、ザスティンは消滅していき、鎧だけ俺たちのいる所から2メートルくらい離れた所に落ちてきた。
そして、バトル終了を知らせるファンファーレがエリア内に鳴り響く……。
「NEETさん! 私やりました!! それと、レベルも35になりました!!」
「やったな、闇ドル! よく、格上相手に頑張ったな!」
「ありがとうございます! NEETさんがいてくれたからです!」
「俺は何もしていないよ。闇ドルの実力さ!」
俺がザスティンがいた所へ向かい出すと、後ろから闇ドルも「ヒョコヒョコ」と愛らしく着いてくる。
俺は、彼女が歩くたび左右に揺れているその柔らかそうな代物にダイブしたい気持ちを咳払いをして押しこらえる。
そして、先程までザスティンが身に纏っていた鎧の落ちている所に俺が辿り着くと、闇ドルもまた、「ひょこひょこ」と駆け足でこちらに駆けてきた。
そして、身を屈ませてから鎧を眺めては、青い綺麗な瞳をパチパチと瞬かせ、上目遣いで俺に尋ねてくる。
「これは?」
「ああ……これは、ザスティンが身に纏っていた鎧なんだけど、運が良ければエリオン鉱石が採取出来るかもしれないんだ!」
「え、エリオン鉱石……ですか?」
「うん」
「NEETさん? あの、エリオン鉱石って言うのは、一体なんでしょうか?」
「闇ドルは、まだ始めたてだから知らないのも無理はないよ。ちょうどいい機会だから、教えとくかな?」
「お、お願いします!!」
to be continued……。
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