皆さん…34,000PV!! 本当にありがとうございます!!『NEET LIFE』〜現実逃避してゲーム界隈で生きることを決意したヒキニート……気がつけば現実でも無双していました〜
第二章 結論から言うと、アイドルとは、皆コンフォートゾーンの外でずっと戦い続けているのである……。
第二章 結論から言うと、アイドルとは、皆コンフォートゾーンの外でずっと戦い続けているのである……。
第21話
「……」
「……」
俺達は、amuseによる突然の休止発表後からずっと沈黙を続けたままだった。
正直言って、実の兄妹とはいえ、マジで空気が重い……。
俺はこの空気に耐えることが出来ず、初音に声を掛けてみることにした。
「なぁ初音?」
「……?」
初音は、心底沈んだ表情を浮かべたまま、こちらを向いた。
その瞳は潤んでおり、今にも泣き出しそうだ。
「俺、腹減ったわ! もう17時過ぎだし! 家に帰り着く頃には夕飯時だからさ! 初音! 久しぶりに何処か寄って食べて行かないか?」
初音は最初、「は?」みたいな表情を浮かべていたが、俺が駄々をこねた甲斐もあり……。
「はぁ〜。もう、しょうがないんだから〜。いいよ? 何処入る?」
初音がご飯屋に入ることを承諾してくれた。
「サンキュー! んじゃあ! 初音が、今食べたい物は?」
「えっとね〜……」
ーーーーーーーーーーーーーーー
アニメ○ト併設ビルにて。
そして、結局、俺達は再びアニメ○トが併設されているビルへと戻ってくることになった。
心なしか、初音の表情がいつも通りに戻っていた。
「あっ、アニキ! ココだよ!」
初音曰く、なんでも、アニメ○トが運営している喫茶店と期間限定で『amuse』がコラボしているらしく、俺達はその喫茶店へと入ることにした。
ーーーーーーーーーーーーーーー
喫茶店にて……。
店内の外観や内観は、サイゼリ○やジョイフ○とよく似ている、何処にでもありそうなチェーン店の様だった。
「ほらよ?」
「うん、ありがと」
初音は俺からメニュー表を受け取ると、足をパタパタとさせながら、ハンバーグのページを開いてそのまま人差し指を指した。
「私コレにする! アニキは?」
「俺も初音と同じでいいよ。あっ、すいません! この、デミハンバーグ洋食セットを2つお願いします!」
俺達は、ハンバーグセットを囲み、今日あったライブの事を話していた。
「にしてもさ? 初めて見たけど、マジで! amuseは凄かったわ!! 」
「でしょう〜!! だから言ったじゃん!? 時代に取り残されたくなかったらamuseを見るべきだって!」
「おう! マジで初音が言っていた意味がやっと理解出来たわ! あれは見ないと損だな?」
「おぉ!! アニキも私と一緒にamuseのファンになる!? PV集とか貸すよ〜!!」
「おぉ! 頼れるのはやはり妹だなぁ!! あ、それとさ! 今日のライブってやっぱり何かの特典だったりとか?……」
俺の言葉に、初音が胸に片腕を当てて、得意げに話し始める。
「ふっふ〜ん! アニキ、よくぞ聞いてくれました! 今日のイベントはねぇ! amuseの結成から、今日で丁度5年が経つんだけど、それを祝っうファンに対しての『ありがとうライブ』だったの! しかも!! アニメ○ト店内横にある仮設ステージの広さは、対して広くないから入場制限が設けられていたんだけど! それも、なんと! たったの50人!! 50人よ!? それに当選する私って、マジ凄くない!?」
「ま、まじすか!? 凄すぎるだろ!!」
「でしょう〜!? これって普通に凄いよね!?」
「おう! あ、でもちょっとまてよ? 初音曰く、なんで世間を騒がせているアイドルグループが、ドームとかブドウカンとかではなく、あんなに小規模な場所でライブ活動をやったんだ? 普通、マリンメッ○とかじゃないの?」
初音が俺を見ては、人差し指を「ビシッ!」と俺に突き立てた状態で言った。
「そ・れ・は! あそこの仮設ステージがamuseの原点だからだよ! 誰だって、育ててもらったら恩返しをしたくなるものでしょ?」
「なるほど、そう言うことか。確かにそうだ」
と、俺が腕組みをして「うんうん」と頷いていると、初音がハンバーグを口に運びながら、少ししおれた声で言った。
「確かに私も凄いけどさ……アニキも普通に考えたら凄いんだよ?」
「ん?」
「だって……あの『明日香』さんと目が合ったんでしょ!? それ……普通に羨ましいし!!」
「あっ……」
そう言えば、さっき初音にそのこと言ったんだっけ……。
言ったら殴られるかと思ったけど、むしろ喜んでくれたな〜。
俺は初音に言われた瞬間、彼女と見つめ合っていた時の事をまた、思い出していた……。
to be continued……。
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