第67話旅立ちの挨拶とほろ馬車

 朝飯を食べるためリョウを、エルザさんに預けて食堂の席に着くと、可愛い犬耳ウエイトレスさんが料理を運んできてくれ。


 堅いパンと、コンソメスープと野菜たっぷりのポトフが美味しかった。


 裏庭で5つの型からの、素振りをやっていると左でドムもライラも素振りを始めていて、リョウも前後左右に高速移動する訓練をしている。


 右ではエルザさんが、フランとマリアに体術の型の指導と、体の使い方と組手を教えていた。


 1時間の鍛錬を終え、旅立ちの挨拶のため、俺とドムとライラは冒険者ギルドに、フランとマリアはフローリ様やシスターリリーに会いに、教会孤児院に向かう。


 冒険者ギルドの、裏の訓練場に行くと、ガルムさんとルムルさんがいて談笑していた。


 俺達が、王都を経由して東の奥に旅に出ると伝えると、ルムルさんはドムに必殺技を伝授すると言い、連れて行ってしまう。


 ライラは、お父さんを探してくると、冒険者ギルドの中に行ってしまい。


 ガルムさんは、俺に最後の調整の手合わせをしてくれて、魔法を丸盾を通してつかうやり方を、もう一度教えてくれる。


 暫くして、フランとマリアがやってきて、フローリ様から国王への手紙を預かってきたから、王都に着いたら渡すようにとの事だった。


 フローラさんや、マインさんが俺達のもとに来てくれて、旅の無事を祈ってくれて皆が揃った所で、一応ウサミ受付嬢さんにも挨拶をしていくかとなり。


 3番窓口の、順番が空きウサミ受付嬢さんに旅に出る事を伝えると、等々おねーさんさんの元を通り過ぎていくのねとのたまうので、その通りだと言うと顔を赤らめる。


 おねーさんが、教えてあげるミノタウロスやドラゴンゾンビを討伐した、実績を考えて次の町の冒険者ギルドで、青いつばさはCランクの試験を受けることをお勧めするわ。


「ウサミさんの、ような優秀な受付嬢さんがいてくれるのを願うよ」


「わかっているじゃない、でも私ほどじゃないけど。ギルドの受付嬢は優秀よ」


「本当に、色々とお世話になりました」


「気を付けて、行って帰りなさい」


 解体窓口のバランさんにも挨拶すると、解体は奥が深い食べられない魔物もいるので、気を付ける様にと解体図鑑の本をくれた。


 フランとドムの、間で取り合いになったが大事な物なので、皆で順番に読む事にする。


 昼飯を食べに、屋台通り向かい皆が各自で色々な物を注文している、フランとマリアは魚介を食べ、ドムとライラは肉の串焼きを食べている。


 俺は、ホットドックを食べ、リョウにも1個食べさせた。


「おやっさん、追加でホットドックを100個ください」


「ダンジョン踏破、おめでとう冒険者に聞いたよ」


「ありがとう、旅に出てもこいつに買いにこさせたいんで。名前教えてよ」


 そう言うと、腕輪からフェニを呼び出しおやっさんに見せ、アイテムボックス(小)を持っていると伝えた。


「そういうことなら、俺の名前はゴイルだよろしくな」


 冒険者ギルドの、馬車乗り場の奥で馬車が買えると聞き向かったが、幌付きの普通の馬の2頭引きのと大型のバトルホースの1頭引きがあったが、ドムとマリアがバトルホースが良いと言う。


 エルザさんからも、バトルホースが良いと聞かされていたので、金300枚で買うことにしたが馬が扱えるのは、ドムとマリアだけかと問うとライラもできると答えてくる。


 あと金貨50枚で、人数分のカッパとかクッションとか、幌馬車の旅に必要な物を全部付けますよと言われたの、でドムと相談して買っておくことにして、全額で金貨350枚を皆で支払った。


 俺とフランは、道中でドムとマリアとライラから交代で、馬の扱いを教わることになる。


「フランは、お嬢様だから仕方がないけど」


「相変わらず、アームはお坊ちゃまだね」


「マリアよ、せめてお子様と言ってやってくれ」


「ドム、それホローになってないわよ」


 ドムとマリアとライラが、笑いながら話しているが、俺には聞こえないぞと思っていたら、フランが日頃の行いよとわけのわからん事を言ってくる。


 バトルホースに、名前を付けてあげようと言うことになり、皆で頭をひねって考えたあげく。


「俺は、セバスが良いと思う」


「私は、ロンティーナが良いわ」


「わしは、ドルンガが良い」


「あたいは、オムレが良いな」


「あたしは、スピーネが良いね」


「ちょっと待て、ドムのドルンガってギルマスの名前に。1文字付けただけだろ」


「そうだ、こいつ雄だし強そうだろう」


 雄なら、ドルンガが良いわと女3人が裏切ったが、俺のセバスはと言うとバトルホースの名前には、ふさわしくないと一蹴されてしまう。


「なら、ドルンガに決定と言うことで」


〖僕も、それで良いと思います〗


 ああリョウにも、聞かなきゃいけなかったなって、お前今の念話皆に聞こえる奴じゃないか、皆がリョウの声が頭に聞こえてきたわと言って、驚いていてリョウの次の言葉を待っていた。


〖念話スキルが、レベル4になったので皆に声を。伝えれるようになったのです〗


「これから、リョウの声が聞こえるのね感激だわ」


「わしも、声が聴けるとやりやすいし嬉しいぞ」


「あたいも、リョウの声が聞こえて可愛いし嬉しい」


「あたしも、嬉しいけどいつも撫で繰り回しちゃってごめんね」


〖僕も、皆さんと話ができて嬉しい。これからもよろしくお願いします〗


 でもなんか、俺とリョウとでコソコソと、女神様の話してたのも懐かしくなるな。


(ご主人様、貴方だけに聞こえる念話も出来るので。安心してください)


 そうなのか、お前って便利だなでも良かったよ、安心したよということでドムの手綱裁きで、全員が幌馬車にのって門番にギルドカード見せて、街道を東に出発する。

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