第44話豚の生姜焼きと買いだし

 朝飯を食べるためリョウを、エルザさんに預けて食堂の席に着くと可愛い犬耳ウエイトレスさんが料理を運んできてくれ。


 堅いパンと、野菜サラダと俺の大好きなクラムチャウダースープだった。


 ジムさんに、クラムチャウダーを寸胴鍋で50人前頼んでみんなで朝市に買い物に出かける。


 フランに、パーティー貯金から金貨20枚出してこれでみんなで買って来てくれ俺は探したい食材があるから。


「あたい達、みんなでも買い物のついでに探して見るから特徴を教えて」


「生姜という、香辛料で辛味と独特な香りがある」


(ご主人様、僕も記憶を頼りに探してみます)


 じゃあ俺は、パンを買いに行くかなと腕輪からフェニを呼びだしてフランの肩に乗せ生姜みつかったらそいつに俺に知らせるよう言ってくれ。


 フランは、フェニの体が炎で覆われてるので火傷しそうで怖いとごねたが熱くないから触ってみなよと答えたら触ってみて納得したようだ。


 パン屋にくると、いつも食べてる堅い黒パンと柔らかそうな白パンが並べられていたので1銀貨もする白パンを試しに買ってみた。


 白パンは、確かに柔らかく美味しかったがなんでこんなに高いのですかと聞くと釜があって自分で焼けば安くなるよと答える。


 そうこうしていると、フェニが飛んできて生姜が見つかったから香辛料屋まで来てくれとの事だった。


 急いで向かうと、向こうからもリョウが走ってきてこっちですと道案内してくれる。


「1個買ってみて、香辛料屋のおじさんが薄く切ってくれたのを食べたけど辛いわ」


「フラン、俺にも1枚くれ」


「辛いな、間違いなく生姜だなおじさんこれを100個ください」


「あたしは、まだ道具屋と冒険者ギルドの購買で買い物したいんだけど」


「わしも、道具屋にいきたい」


「あたいも、フランとドムとライラについて買い物したいな」


「俺は商業ギルドに、料理の事で行くけどフラン相談に乗ってくれないかな」


「アームも、わかってきたわね料理と言えばフランということが」


「私は、商業ギルドにいくからライラにパーティー貯金からの残金預けるわね」


「わたし、のような新参者でいいの」


「新参者とか、思ってないからアイテム袋(中)を持ってるのそのメンバーで貴方しかいないのよ」


 リョウに、先導させて俺とフランは商業ギルドに向かった。


 3番窓口で、綺麗な金髪受付さんに書類を貰ってフランと一緒にレシピを書き込んでレシピ登録書とギルドカードを提出する。


「料理名は、豚の生姜焼きだ」


「後はこちらの審査員に、料理を作っていただき合否が決まります」


「なら台所を、貸してもらいたい」


 生姜に、醤油にみりんとお酒を混ぜてタレをつくる。


 フライパンでオークの肉を炒め、全体に火が通ってきたらタレを加え炒め出来上がり。


 俺は、フランに手伝ってもらって10数品つくってその中の1品を金髪受付嬢に渡したら奥に持って行ってしまった。


「フランも、食べてみてくれ」


 オーク肉に、生姜の辛みがアクセントになり醤油味でとても美味しいわと言ってくれた。


 暫くして金髪受付嬢が帰ってくると、審査員が食べてとても美味しく合格だそうでこれで手続きは終了ですとギルドカードを返してくれる。


 ギルドカードの、残高を見ると6白光貨に3白金貨でカードを見てニヤついてると。


「貴方、料理人の方が適職なんじゃない」


「そんな、気もしてきたけど面と向かって言われると傷つくぞ」


「アームも、強くなりたいの」


「そりゃ、なりたいさ俺が強くなればそれだけパーティーの生存率が上がる」


「なら、魔法の素質があるみたいだしお母様に相談してみたら」


「フローラにか、やれることはやっておくか」


「仮にも、教わるんだからフローラさんと呼んだ方がいいわ」


 でもまずは、みんなと合流しようとリョウの先導で冒険者ギルドの購買に向かう事にする。


 購買で皆と、合流して俺とフランは替えの下着を10着ほど買ったらいきなりフランにこっち見ないでと言われた理不尽である。


 ライラが、買い出しで金貨12枚を使ったので8枚のお釣りをパーティー貯金へと返してくれた。


 昼飯は、買うものがあるので屋台通りでする事にして各自注文して俺はホットドック3本たのんで2本を自分で食べ1本をリョウに食べさせる。


「おやっさん、ホットドックを別に100個注文したいんだが」


「そんなに、買ってくれるとはダンジョンにでも行くのかい」


「グランダンジョンに、行こうと思ってるんだ」


「あそこは、中級のダンジョンだが無理をせず危なくなったら帰ってきなよ」


 暫くして、ホットドック100個をアイテムボックス(小)に入れると冒険者ギルドに戻った。

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