第43話ドムの装備とタイラーさん

 俺とドムが、防具屋のロムさんの所に行くと言ったらライラも自分の防具が気になるのでとついてきた。


「ロムさん、いますかー」


「アーム達か、お嬢ちゃんの防具はまだ作成中だよ」


「あたしは、あと数回の戦いで聖騎士になるみたいなんで微調整をお願いします」


「わかった、あと5日の時間をくれ」


「わしも、ダンジョンに潜るんで金貨300枚で防具を新調してほしい」


「ドムの、頼みじゃ断れないな息子に手伝わせて5日でつくる」


「じゃあ、お願いします」


 飲んでいかんのか、というロムさんのお誘いを丁重にお断りして冒険者ギルドにきていた。


 ライラが、お父さんと会ってほしいと言うので俺とドムはギルド2階の会議室の1つでまっていると40代の熊耳獣人が入って来て。


「お前らが、青いつばさのメンバーか俺は訓練教官のタイラーだ」


「アームとドムです、娘さんには大変お世話になってます」


「お世話だと、まさか色目でも使っているのではないだろうな」


「そんな、仲間をそんな目で見てません」


「なんだと、こんな可愛いのにそれでも男かー」


「どないせいって言うんですか」


 ライラが、タイラーさんの頭をサヤ付きの剣で殴っていい加減にしてと言った。


「お父さん、アームもドムもパーティーの大事な仲間でそれ以上でも以下でもありません」


「そうです、お父さんライラの言う通りです」


「お前に、お父さんと呼ばれるいわれはないぞタイラーさんと呼べタイラーさんと」


 ともかくあたしは、あと数回の戦いで聖騎士になれるとフローリ様に言われたのでお父さんに聖騎士用の剣をもらいたいと頼んだ。


 タンクだけの、修練でなく聖騎士の修練をさせておいてよかったなとタイラーさんはおおいに喜んでくれて。


 アイテム袋(中)から、2本の剣を出して長年使ってきた名剣だから大事に使えと言った。


「大事に使うよ、ありがとうね感謝するわ」


「そうしてくれると、父さんも嬉しいよ」


 フランとマリアとリョウと、冒険者ギルド出るところで合流するとリョウにアーム達を探してもらっていたんだと言われた。


 宿屋に戻ってエルザさんに、今日あったことを報告したらグランダンジョンに挑戦して失敗したのはあたし達のパーティーだよと教えてくれる。


 地下23階のボス戦で、敗れて逃げるときにあたしの従魔だったグランドドッグという犬の魔物が命を落としてまで庇ってくれなかったら全滅してたね。


 それでパーティーを、解散したのですね辛い話をさせて大変申し訳ありませんでしたと言うと何勘違いしてしてるんだい違うよ。


 それから、強い魔物をテイムして5年ぐらい活躍してAランクに上がって暫くしてガルムがヒーラーのマインと結婚して引退するんで解散したんだ。


「ガルムさん、結婚してたんですか」


「今頃、気が付いたんかい医務室のヒーラーが嫁さんだよ」


「子供も、5歳ぐらいの女の子がいるよ」


(ご主人様、危うく子持ちの奥さんに惚れるとこでしたね)


 無いと言い切れないのがつらい、、、


 私質問いいですかと、フランが言ってエルザさんがグランダンジョンに挑戦した時ってランクいくつだったんですか。


 Cランクだったよ、ランクが上がっても再挑戦しなかったのは苦手意識が出来ちゃってね他のダンジョンで楽しくやればいいやと思っちゃって。


「今は、時間もたって吹っ切れてるから何でも聞いていいよ」


「どんな、ダンジョンなのですか」


「地下5階ごとに帰還魔方陣があり、踏破してあれば最初の階から地下5階ごとの最後に行ける魔方陣もある」


「地下5階まで、行って帰ると次地下6階から始められて地下10階まで行って帰ると次地下11階から始められるって事ですよね」


「簡単に、言うとそうだね」


 何故、グランダンジョンはいまだに未踏破なのですかと聞くと。


 地下23階のボスが、ゾンビ系で余程強い聖の魔法攻撃を持つ聖女見習いのマリアみたいな人でないと倒せないからだね。


 それでも、青いつばさのメンバーのレベルではボスまで行くまでがきついから準備を整え慎重に一歩づつ行くことだよ。


 とくに、22階にでるミノタウロスが強敵でオークジェネラルが子供に思えるほど強くその斧の一撃はドムを吹っ飛ばすぐらいだから心してかかることだね。


「そろそろ5人とも、晩飯食べてきなリョウはこっちだよ」


 俺達が席に着くと、可愛い狐耳ウエイトレスさんが料理を運んできてくれる。


 堅いパンと、コーンスープと牛肉のステーキがでてきて筋もなく柔らかいのにジューシーで美味しかった。

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