第39話ライラの気持ち
朝食を、食べ終わる頃にライラがやってきて、エルザさんが青いつばさの総意を伝え、説得をしてくれた。
「あたしは、タンクでありながら仲間2人を。守れなかったんだよ」
「俺はライラが、5体のオークを止めていなければ。後衛の2人も死んでいたと思う」
「それに俺とドムが、苦戦していた時にオークジェネラルを止めてもらった事で。奴を倒せたんだよ」
「私と、ドムとマリアにリョウも貴方を必要としています」
「なんとしても、ライラに青いつばさの盾役になって。守ってもらいたいんだ」
ライラは、兜を取りテーブルの上に置いたらぴょこんと、耳がはえていて可愛い熊耳獣人さんだった。
「あたしは、獣人の中でも力の強い熊耳獣人で。父も盾役をやっていたので装備を引き継いでやっています」
「仲間の死で、まだ動揺してしていないと言えば噓になりますし。辛くもあります」
「でもこんなあたしを、皆さんが盾役を望むならエルザさんの紹介もあるし。喜んでやらせていただきます」
これで安心だ、ライラはできるだけ早く宿をこの馬の尻尾亭に移してくれると嬉しい。
ドムが言うには、ライラの大楯以外の装備の痛みが目立つので、防具屋のロムさんにみてもらいにいこうということになった。
「ロムさんいますかー」
「アームか、今日はなんじゃ」
「新しく、パーティーに入ったタンクの装備を。見てもらいにきたんです」
「初めましてロムさん、タンクとして入ったライラと言います」
「わかった、装備を脱いで見せてみろ」
ライラは、装備を脱いでいきタンクトップとショーツになってしまった。
(ご主人様、念願のボンキュッボンですよ)
そ そうだな背丈は俺と変わらないがボンキュッボンだな。
「あー アームが変な目でライラを見てる」
「私が、いいというまで男性陣は回れ右する事」
マリアとフランに言われて、俺とドムとリョウは不本意ながら、ライラに背を向けていることになった。
新しく作った方がいいが、予算はどのくらいまでだせるのじゃとロムさんが言うと、ライラは金貨350枚が精一杯ですと答える。
わかった、金貨350枚で出来る限り良い物を、1週間で作ってやる。
歳はいくつじゃというと、19歳ですと答えるとそれなら育ち切っているから、後からのサイズ調節は考えんでいいな。
新しいのが出来上がるまでは、今まで装備してたものを昼までにわしが直して調整してやるから使っておれ。
ドムが、わしたちが無理やり誘ったんだしあと50金貨ぐらい、パーティー貯金から出せんかいのうと言うと。
フランとマリアも、賛同したので俺達はロムさんに50金貨上乗せで、支払いますんでよろしくお願いしますと言った。
ライラは、恐縮したがロムさんは仲間思いの、良いパーティーだと褒めてくれる。
「男性陣、もう振り返っていいわよ」
振り返るとライラは、Tシャツにパンツ姿だったがボンキュッボンはより、際立っているように見えた。
「その服、はいつ用意したんだい」
「あたしだって、普段着ぐらい持ってるアイテム袋(中)から。出したんですよ」
「アイテム袋(中)を、持っているのか凄いな」
「ドルンの、遺品のひとつであたしが引き取ったんだ」
「しんみりしないでよね、使ってやるのが供養になるんだと思うんだ」
「少しでも、死んだ仲間の物を使っていると。まだ仲間と一緒にいれるきがするんだ」
「軽はずみに、凄いなとか言って悪かったな許してくれ」
「いいよ、それより早くに呼ばれて朝飯を食べてないんだ」
それならと、アイテムボックス(小)からホットドックと、ナス味噌炒めをだしてライラに渡した。
あんまり美味そうに、ナス味噌炒めを食べる様子をみて、ロムさんも食べたいと言うので1皿あげたら、とても美味いとの事である。
時間があったので、俺とドムは冒険者ギルドに、フランとマリアは教会孤児院に向かう。
俺も1時間の走り込みに、5つの型からの素振りのあと、ガルムさんとの実践訓練をおこなった。
風呂から出ると俺とドムは昼飯を食いに、食堂に行くとライラがフル装備を着ていて、フランとマリアとリョウと一緒に待っていた。
席に着くと、料理を各自注文をしていたが俺はビーフシチュー定食にし、リョウにもビーフシチューのみ頼んだ。
兎耳受付嬢さんが、今日の緊急依頼の参加パーティーの皆さん、そろそろ集まってくださいねと声を掛けている。
今回は、Bランクパーティーの疾風の迅雷と、Aランク冒険者のフローラが不測の事態の為に、護衛に着きます。
その他、5パーティーはフローラの指示に従って、散開して進む右から順番に第1から第5パーティーになる。
「俺達は、第2パーティーと言うことだな」
「フランは、フローラが参戦するのを知っていたのか」
「お母様のことは、知らなかったけど何て凛々しいのかしら素敵」
この世界にも、マザコンってあるんだなと思ったが、これだけの人員を投入するとは大規模な、オークの拠点が見つかったんだな。
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