第27話商業ギルドとスラム

3日ほど、訓練と採取依頼と討伐依頼を繰り返した夜にマリアから相談を受ける。


自分だけスラムを抜け出して、こんなに稼いでいるなんて自分自身を許せないとの事だった。


「あたいの知り合いは、その日の暮らしにも困っているのに」


「だがその問題は、簡単に解決できるものではないよ」


「エルザさんやジムさんにも、相談してみよう」


「わかった、アームにまかせるよ」


「明日は、休みにするからマリアはフランを食堂に呼んできて」


「俺は、ドムとリョウを呼んでくる」


客のいなくなった食堂に、エルザさんとジムさんを含めた皆が集まりマリアの相談を聞く。


皆が悩んでいると、ジムさんが牛乳が高くてなかなか出せなくて困っているそうだ。


「牛でも飼って、牛乳を売るのも手だろうけどスラムに土地はあったかね」


「あたいが、住んでた横に冒険者ギルドの裏の訓練場以上のがあるよ」


「あとは、牛を購入できるかと世話をする指導してくれる人の確保だな」


「私よりも、フローリ様が顔が広いから相談するといいね」


「スラム側の、働き手をまとめる人も必要だね」


「それならあたいの、ねーちゃんのユリアがまとめてくれるはず」


ユリアは、17歳でシスターの素質がありスラムから通いでシスターリリーに指導を受けているそうだ。


これで教会孤児院は行きは、決定されたが土地の事で商業ギルドに確かめた方が良いと言われる。


翌朝は、エルザさんとジムさんを含む皆で朝食食べていたがドムだけは酒を注文していた。


可愛い犬耳ウエイトレスさんが、料理を運んできてくれる。


堅いパンと、コーンスープにサラダであった。


食事を終え、皆で教会孤児院に行きドアのノッカーを叩くとシスターリリーが中に入れてくれる。


俺達とエルザさんが中に入ると、ここでもシスターリリーを含む3人のシスター横並びになり一斉に腕を交差させ。


「押すっ エルザ師範お久しぶりです」


声を揃えて、一礼してきたのであった。


「今日も指導に来たわけじゃなくて、フローリ様にお会いしに来たんだよ」


「今呼んできますね、少々お待ちください」


待ってる間に、これ今回分のくず薬草300本ですとシスターリリーに渡すとはい銀貨90枚をお受け取り下さいと言われた。


「アームいつもすまないね、エルザやジムも一緒とはめづらしいね」


「ご無沙汰しています、フローリ様」


フローリ様に、昨日皆で相談し合った話をしたら孤児院出で牛の仕事をしているライズという人がいると言い。


「ポールは、ライズを呼びに行ってきな」


「シスターリリーは、ユリアを呼んできておくれ」


暫くすると、ライズさんとユリアが来てあらかたの事情を皆で説明した。


フローリ様が、まず土地を決めに商業ギルドいくからアームにマリアにライズにユリアとリョウよついてきなさいと言う。


商業ギルドは冒険者ギルドの半分ぐらいのおおきさだったが3階だで邸宅ぐらいの規模はあるな。


中に入ると受付が3つあり、どの窓口にも美人の受付嬢がいたが空いている3番窓口にして順番がくると。


「Bランクのフローリじゃが、スラムの土地を買いたくて来た」


場所はどこですかの問いに、マリアとユリアが地図を見て土地の場所を指さした。


冒険者ギルドの、裏の訓練場の1.5倍ぐらいありライズさんも牛を数10頭買っても大丈夫だよと言ってくれる。


「小さな教会の出張所も、建てるんで価格は教会価格でお願いする」


「教会でのお支払いでしたか、スラムでもあり通常の20ぶんの1でどうでしょうか」


「うむよかろう、Bランクカードから引き落としてくれ」


「ユリアとアームも、商業ギルド会員登録するから」


なんで俺もするんですかと、聞いたらいずれ利用する気がするとしか言わなかった。


「ユリアさんもアームさんも、Eランクスタートで販売実績でランクアップします」


「あと各自、登録料は銀貨3枚ね」


登録料を払い教会孤児院に戻ると、フランとドムが子供達にもみくちゃにされていたがジムさんは大きな台所でシスターに料理を教えている。


ライズさんがユリアに働き手は何人ぐらいいるのかと聞くと10歳から15歳ぐらいで15人はいるわと答えた。


「それなら乳牛が、25頭は飼育できるな」


「この前1つの牧場が、魔物に襲われ40頭がうちの牧場に保護されていて牛が余ってる」


「それでも牛の購入代や、飼育用の用具等の諸費用を込めて金貨130枚になるが払えるか」


マリアは迷うことなく、フランの所にいきアイテム袋(中)から金貨130枚を出してもらってライズさんに渡した。


「これでも、足りなかったらまた稼いでくるよ。」


変な横やりが入らないよう、教会主体で土地を購入したがスラムの働き手に金がまわるようにユリアに商業ギルドの会員登録させたんだからね。


フローリ様、ありがとうございますと口々にマリアとユリアがお礼を言った。


最初はライズに指導を受けて、徐々にユリアとスラムの子達だけでも出来る様に仕事を覚えるといいさ。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る