第18話奴隷ドワーフのドム
奴隷商館は、結構な大きさで貴族の豪邸と言ってもおかしくないほどだった。
立派なドアのノッカーを叩くと、美人メイドさんが現れどのような御用件でしょうかと言われた。
「私は教会孤児院の司祭フローリで、こっちは元Aランク冒険者のエルザだが責任者に会いたい」
「すぐに呼んできますので、少々お待ちください」
紹介状も無しでいきなりやってきたので、威厳で押し切る為に元Aランクといったが良かったよなとエルザに言ったら仕方ありませんとうなづいた。
間も無くドタバタと、恰幅の良い男が出てきてとにかく中にお入りくださいと応接間に通された。
リョウは、ポールと外で遊んで待っているそうだ。
「私がここの責任者のブーブルですが、御高名な司祭フローリ様とエルザ様がご来訪とはどんな御用件でしょうか」
「奴隷のドワーフのドムだが、私が治療したあと元気になったところでこちらに戻されたそうだが」
「今がどういう状態で、購入出来るのか知りたいのだが」
「ドムなら健康ですし、前の所有者が暴行を加えたと警備兵のダインさんの証言で判明し所有権をはく奪されたので販売できますよ」
「ならこちらのアームが、購入を希望しているのだが面談させたいので連れて来てもらえないか」
「アーム様にご説明しますが、奴隷にも人権がありますので暴行加えたり犯罪行為への命令はできません」
「それと最低限の、衣食住と健康を保障していただく必要があります」
「奴隷の、購入目的を教えていただきますか」
「口が堅い冒険者の、仲間を探している次第です」
「奴隷を冒険者にすることは、珍しくないないことなので了承しました」
ドムを呼んでくるようにと、メイドさんに命じ俺に奴隷は主人の秘密は厳守しますし借金が返済されるまで逃げたりもできませんと言った。
メイドさんに連れられて、ドムが入ってくるが古着は着ているが健康そうなので安心した。
フローリ様と俺を見ると、命を助けていただき御恩は一生忘れませんと涙ぐんだ。
あっ これ返さなきゃとアイテムボックス(小)から、両刃の斧取り出して渡したら父の形見だとの事で涙を流して喜んでいた。
「今俺は一緒に、パーティーを組んでくれる冒険者の仲間を必要としてます」
「借金を返すまでは、奴隷として買ったかたちをとりますが仲間になってくれませんか」
「俺を、購入していただけるんでしたら冒険者になって頑張りたいと思います」
面談は成功ですねと、ブーブルが言ったがエルザさんが何故に借金を抱え奴隷になったのかと問いかけた。
「知り合いの職人為に、素材を商人に借金して買ったのですが偽物でした」
「その素材とは何かな」
「竜の素材です」
それを聞いてフローリ様とエルザさんが、同時に竜かと言って天を仰いでしまった。
俺がどうしたんですかと尋ねたら、竜の素材だけは駄目だねバカ高いんだよと2人して口々に言った。
「それではドムの、値段の方ですが白光貨3枚でどうでしょうか」
「ドムの命を助けたのは、わしらなんだがの」
「うーんでは、白光貨2枚と金貨50枚」
「私たち方から、出向いて来たんですよね司祭フローリ様」
「負けましたよ、白光貨2枚これ以上はご勘弁を」
「アーム、払ってあげな」
「白光貨2枚は金貨200枚でしたよね、アイテムボックス(小)から出して払った」
こちらが契約書でサインをおねがいしますねと、言われてサインをしたら奴隷所持証明書と書かれたカードをもらった。
ドムの首輪はとりますかと、聞かれたので取りますと言うとメイドさんがドアを開けて男の魔法使いが入ってきた。
呪文を唱えると首輪がとれたが、首に2センチ幅の首輪のようなあざが現れこのままでも良いですが左手首に移動させることもできます。
首に首輪のようなあざなんて、絶対に嫌なので左手首に移動させてくださいと頼んだら魔法でやってくれた。
奴隷商から、ドムを引き取り外に出るともう昼をまわっていていた。
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