第16話実践訓練とレベルアップ
宿屋に戻ってきた俺は、朝帰りとはいい身分だねと言うエルザさんに昨日の出来事を全て話した。
「今でもクソ貴族がいるんだね、私がその場にいたら只じゃおかなかったのに」
「でもドワーフが、助かって良かったねアームもリョウも頑張ったね偉いよ」
「ガインにも、褒めていたと伝えておくれ朝食出来てる頃だから食べてきな。リョウはこっちだよ」
食堂に行くと今日は可愛い虎耳ウエイトレスさんが、給仕してくれていて可愛い犬耳ウエイトレスさんは、休みの日なんだろうなと思った。
堅いパンと、ポトフ風のスープが野菜もたっぷりで美味しくて満足した。
食事を終えて、裏庭で5つの型からの素振りをやっていると、隣でリョウが前後左右に高速移動する訓練を、エルザさんに仕込まれていた。
ちょっと早めに、冒険者ギルドに着いてお茶をのみ裏の練習場に向かったら、ガルムさんが仁王立ちしていた。
「今日から、実践訓練だというのによく逃げづに時間通りきた」
そして今日からはフル装備で、つまり剣と盾を付けレザーアーマーを着込んで、1時間走ってみろと言われたが50分でダウンしてしまった。
10分休んでから、5つの型からの素振りを1時間やり5つの型の特性を語りだした。
1の型
中段から攻撃を盾で防御して剣で切りつける型
2の型
向かってくる敵を横移動でよけて剣で切りつける型
3の型
盾で心臓を守り上段から剣で切りつける型
4の型
盾で防御しながら下段からの剣での逆斜め切りの型
5の型
剣を体の中心に構えて気をためて一気に突き出す必殺の型
以上を織り交ぜて、刃引きの剣にて実践訓練を行うが、もし怪我をしても優秀なヒーラーが医務室に待機しているので、心配するなとの事だった。
「5の型だけは危ないので、使うとき声をかけるので必ずよけろ」
何度か医務室送りにされたが、とにかく激痛で30歳ぐらいの美人ヒーラーに、直してもらったとしか記憶にない。
(あの状態で、美人ヒーラーと覚えているとは。ご主人様流石です)
だが7日間経った時に、今日から魔物を倒してレベルアップしてきてよいと言われた。
ただし最初は、角ウサギを2の型で突進をよけながら倒すように、レベル5になって奥地に行くようなら必ずパーティーを、組むようにと念を押された。
風呂から出ると、用事があるから頑張って来いよ明日は練習は休みなと、ガルムさんが去っていった。
ギルド掲示板から、薬草採取依頼2つと角ウサギ討伐依頼2つを剥がして、昼飯を食べるために屋台通りに向かった。
イカ焼きを3本と焼き魚5匹を買って、焼き魚3匹をリョウにあげたが足りないので、ホットドック2つ買って1つづつ食べた。
やっぱりイカ焼きだと、腹にたまらないでイカんな、、、くくく。
(まだその壊滅的なギャグを、言うのですか誰かに刺されますよ)
腹も膨れたので、薬草採取をすると2時間半で依頼分と余剰分で、230本の薬草が取れその中で約30本がくず薬草であり、それらをアイテムボックス(小)に収納した。
さあ本番のレベル上げだよ、依頼書にはこの辺にもいると書いてあるんだが、リョウは角ウサギの居場所わかるかな。
(さっきも、近づいてきていましたよ。今も右斜め奥に2羽います)
緊張しながら近づいて視界に収めると、左の1羽の牽制を頼むといって右の1羽を挑発すると、突進してきたので2の型で切り伏せた。
リョウは左の角ウサギの前で、左右に動いて牽制してくれていたが、俺が1羽倒したのをみて後ろに下がったので、また挑発して2の型で倒した。
2羽の角ウサギを、アイテムボックス(小)に収めると、リョウの誘導でまた獲物に向かった。
125羽を、倒したところでリョウが声をかけてきた。
(レベル5になりましたよ、経験値が連動しているので。ご主人様もなったはずです)
安全な町まで戻ってきたが、ここまできたなら宿屋に戻ってゆっくり確認したいな。
宿屋に戻って、誰にも見つからないように自分の部屋に入って、ステータスオープンと念じた。
【名 前】 アーム
【種 族】 人間
【年 齢】 17歳
【職 業】 剣士&ティマー
【レベル】 5
【体 力】 300
【魔 力】 200
【攻撃力】 225
【防御力】 225
【機動力】 200
【スキル】 アイテムボックス(小) 鑑定(初級) 翻訳 テイマーレベル1
アルパ流剣術レベル2 女神アルナの加護
生活魔法 火 水
約2.5倍の伸びみたいだが、剣術レベル1がアルパ流剣術レベル2になっているな、ガルムさんに聞いてみないとな。
ギルドへの、依頼報告は明日にして晩飯を食べようと、食堂に行くと可愛い猫耳ウエイトレスさんが、元気に給仕していた。
堅いパンと、大好きなクラムチャウダーのスープにベルアップ記念に、別料金でソーセージとエールを注文した。
珍しくエルザさんが、食堂にきてリョウが外にポツンとしていたから、あたしがご飯食べさせとくよと言ってくれた。
(ご主人様、レベルアップに興奮して僕の事忘れてたでしょ。今回は特別に許します)
ごめん、この埋め合わせは必ずするからと謝った。
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