第7話初依頼の薬草採取と和食

薬草の生息地は、町からでて南の草原みたいだな。


(道案内は任せてよ、それよりお腹減りませんか)


そういや昼飯食ってなかったな、あそこに屋台通りがあるからよっていくか。


焼きイカや焼き魚なんてのもあるぞ、海が近くにあるって事かな強くなったら行ってみたいな。


でもここは、リョウの好きそうな肉の串焼きにしとくか。


(ご主人様、野菜以外は何でも食べますよ)


そうだったな、俺がおかずこぼしたら速攻で食ってたもんな俺の薬食べたときは流石に驚いたけど。


串焼きは、1本小銅貨5枚か安いので多めに買っておくか食いきれなかったら。


アイテムボックス(小)に、入れておけば腐らないし小腹が空いたときに食べてもいいしな。


「親父さん、肉の串焼き20本くださいな」


リョウに、食べやすいように串焼きの串をとって2本分取り分けてやった。


うまそうに食うなー、俺も食べてみるかジュウシーなのに肉の触感もしっかりとしてて美味しかった。


昼食も終わって、門番のおじさんにギルドカード見せて目的の草原地帯についたがとにかくだだっ広いところだった。


ここから、薬草をさがすのか大変だな。


(草原の一部を見て、鑑定と念じてみて下さい)


言われた通り鑑定と、念じてみると【雑草】【雑草】【薬草】【雑草】【雑草】【薬草】と表示されていく。


薬草の位置が的確にわかり、取り放題だった面白くて3時間も採取してしまった。


薬草依頼3件分の本数を、優に超え200本近く余剰分が取れた。


その中に傷物や形の悪いものが50本ほどあったが、ギルド掲示板の黄色い張り紙の事を思い出してアイテムボックス(小)に入れて持って帰ることにした。


俺が採取中は、リョウが魔物の索敵をおこなってくれていた。


何度か魔物の、接近があったが離れてやり過ごしたりして事なきを得た。


帰りにギルドによって、依頼の報告して余剰分の薬草も売ると依頼報酬を含め約銀貨250枚つまり金貨25枚近くの売上になった。


兎耳受付嬢が、あまりの薬草の多さに目を白黒させているのが面白かったが目立ち過ぎたと反省した。


「流石エルザさんの紹介だ」と言う声もちらほらと聞こえてくる。


しかし、薬草は根こそぎ取っては駄目ですよ次の採取の為に少しづつ残して取って下さいねと言われた。


宿屋に帰りエルザさんに、今日の出来事を全部話したらこう言われた。


「良かっただろ、なめられなくて」


「だけど、そんなに稼げるんなら特別割引は無しだよ一泊銀貨3枚で犬の食事付きだ」


「それでいいです、追加で20泊分の銀貨60枚払っときます」


「そんなに気に入ってくれたなら、もう一つ助言を聞きな」


「明日の朝に、孤児院にその傷物薬草を売りに行ってやりな」


そういうと晩飯食べなと言って、リョウを連れて奥に引っ込んでしまった。


猫耳ウエイトレスさんの、運んできてくれた晩御飯はなんと魚の塩焼きだった。


パンをスープに、浸しながら魚を食べているとやっぱりご飯が食べたいなと思った。


食堂が一段落して、お客さんがはけたあと厨房で生活魔法の練習をさせてもらうことにした。


コックのジムさんも、火と水の生活魔法が使えるそうなのでご教授をお願いした。


ジムさんに教わりながらやるのだが、薪に火をつけたり火力を微妙に調節したりと案外難しい。


水の生活魔法の方が、強弱をつけるだけなので簡単だったし飲んでも大丈夫だった。


すっかり仲良くなって、エールという酒を酌み交わしてダメもとで和食の話をすると。


ジムさんが、言うには遠いエルンという島国には醬油も味噌もお米まであるそうだ。


少しずつではあるが、輸入されているらしい。


食べたいというと、時間はかかるが今度食堂で出せるよう努力してみるとの事だった。










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