第19話

手が震えて、足も動かない。


助けて、助けろ。


違う、自分が。



金属音がして顔を上げると。バットは床に叩きつけられ、ジュースが、イオリに首を絞められている。


「やめ、てよ」


あくまでもそれは、あたしの未来。


「みーちゃん、ごめん」


ジュースはそう言って、あたしを指さす。


「次、会えたら――」


気付いた時には、怒りに任せて。バットを振り下ろしていた。

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