第12話 ショタサカキ
煌は、パトロールから帰ってきた、榊とカイ、ツバサから、急いで保護室に来るように呼び出された。
保護室には、心配そうな表情のカイ、ツバサがいて、二人が見つめる先には……
猫耳ショタになった榊がいた。
https://kakuyomu.jp/users/katokaikou/news/16818093080772297738
「な!なんで?!」
「煌先輩……! 街にいるはずのない危険指定宇宙人が現れて、榊先輩がこんな姿に!」
カイが泣きそうな顔で言った。
「榊先輩だけなら勝てたのに、僕たちが足を引っ張ったせいで……」
ツバサが悔しそうな表情を浮かべた。
「それは違うよ。俺の力が足りなかったんだ。無事に帰ってこれたのは、お前たちのおかげだから、気にするな」
榊は少年の声で言った。
艶のある黒髪の上に生えた黒猫の耳。
ズボンからするりと出ている尻尾。
細くなった手足に、可愛らしくなった顔。
「……鬼切丸は使えるのか……?」
「いや、筋力的にも無理だし、鬼切丸と自分を共鳴させるだけのエネルギーも足りない」
鬼切丸が無い榊なんて……
ただの可愛いショタだ……
恨みのある宇宙人たちからすれば、復讐のチャンス。
あの手この手の触手やらで、辱めを受けるかもしれない。
いや、もうこの基地内だって怪しい。
憧れが転じて……
嫉妬を拗らせて……
もうここぞとばかりに……
煌の頭の中では、ミルクまみれになっているショタサカキの映像が浮かんだ。
「煌先輩、どうしましょう……」
カイがおろおろしながら言った。
「えと……。あのエロ動画を調べた結果、内部に協力者がいる可能性があるんだ。だから、うかつに榊がこんな可愛い姿になったとは報告できないな、って……」
「じゃあ、煌がなんとかしてくれるんだよな?」
と、榊が上目遣いで言った。
「も、もちろんだよ……!」
榊の黒い尻尾の先が、パタンパタンとゆっくりリズムを刻んでいる。
「と、とりあえず、今日は解散しようか! よく頑張ったね! 榊のことは俺に任せていいから!」
煌はそう言った。
♢♢♢
榊の部屋に行き、煌は端末で人猫化について調べた。
人猫化の魔法を使えるのは、危険指定宇宙人、ネコマタ星人だ。
ネコマタ星人は、好みの人間を人猫化させて交尾をする。
しかも集団で襲って、代わる代わるだ。
処女で帰って来れたのは、なんだかんだ言ってもさすがだ。
え? 処女……でいいんだよね?
涼しい顔をしてたから、猫化以外の被害は無かったと思ってたけど……。
「……煌……俺の体、調べなくてもいいの?」
榊はさっきまでベッドで寝そべっていたが、起き上がってベッドの上に座っている。
「え? あ、うん、今、やるね……。あのさ、されたのは、猫化だけ、だよね?」
「ああ。襲われそうになったのを二人が助けてくれたんだ。彼らもなかなかやるね」
榊はフッと笑った。
榊は、カイのシャツとズボンを借りたようだ。
それでも服の方が少し大きい。
これくらいの年齢の時は、まだ煌の方が榊より強かった。
煌が榊に戦い方やトレーニング法を教えるくらいだったが、榊の才能が開花してあっという間に差がついた。
本来、煌も上位ランクだが、榊といつも一緒にいるせいで、榊のおこぼれでそのランクにいられると思われている。
腹が立つほどではないが、もやもやは残っていた。
煌はベッドのふちに腰掛けて、ちょこんと座っている榊のシャツのボタンを外していった。
煌がシャツを脱がそうとして、肩まではだけさせたところで榊は自分でズボンのベルトを外し、チャックを下ろした。
「調べるとしたら、やっぱり尻尾だよな」
榊はそう言って、ズボンを膝まで下ろし、後ろ向きで四つん這いになると少しパンツをおろした。
尾てい骨の延長のように尻尾が出ている。
腰をそらせ、突き上げられた尻の間にある尻尾がゆらゆらと揺れているのを見ていると、まるで催眠術にでもかけられているようにボーッとしてくる。
煌は榊の上にのしかかった。
「体は子どもだけど、中身は榊だから、合法だよな……」
榊は、自分の顔の横に来た煌の頬をペロリと舐めた。
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