第37話 全員検査
メイド長のナカから『透視玉*』と『盗聴玉*』を見つけたのは、オレのスケベ心が引き起こした偶然では、ない。
そこは、断固として、明言しておく。
オレにも予感があったし、イクイクからその可能性もあり得ると忠言があった。
そして、『インノ・オラ王国』の第九皇女シャナ姫一行の〝全員検査〟が行われるコトと相成った。
*
後宮の大広間に『インノ・オラ王国』の第九皇女シャナ姫の随伴者一行103名が集められた。
その全員の足元にそれぞれ大きな籠が置かれ、既に本人の持物が入れられている。
一方、第九皇女シャナ姫本人と本当のお付きの者3名(同い年のご学友らしい)は自室にて待機させている。
また、張本人のメイド長は裸に剥かれて〝土下座姿勢〟で拘束されている。更にアイマスクとボールギャグを填められて、
「これより全員の服と持物の全てと〝二つの口のナカ〟を検査するにょ!」
イクイクが宣言した。
「拒否も異議も認めないにょ!……メイド長の〝下の口〟から『透視玉』と『盗聴玉』が見つかったにょ!」
そこで全員を睨み据えた。
「これが何を意味するか判らぬ訳ではあるまいにょ!……即時、挙兵されても文句は言えない状況だと理解するにょ!」
随伴者一行にどよめきが広がる。
イクイクはそこまで言って語調を少し和らげた。
「勿論、お前たちの内、殆どの者にとって与り知らぬ事案であろうという事は理解はできるにょ……しかし、メイド長一人の独断専行だったという確証もないにょ!」
そして、足元に平伏させられているメイド長の《
「こやつはお前たちの検査が終わり次第〝首を刎ねる〟にょ……こやつに不満を覚える者、
そこでまた、ぎろり、と全員を睨みつけて言い切った。
「ただし、不届きにも今回の検査に抵抗やら反抗やらした者は、その場でトノの『名刀』で成敗するのでその積もりでにょ♡」
(尤も、一週間以内に全員トノのお手付きになるのは確定にょ(笑))
「それでは、全員この場で着ているモノを全て脱ぎ、前の籠に入れるにょ!」
そして、籠の全面には各自の【ステータスカード】が張り付けてあった。
全員が服を脱ぎ終えると『タダノ・ヒメノ屋敷』総出で籠を別室に移動して検査が始まったのだった。
ついでに元・メイド長は大広間前の廊下に移動した。検査が終わった者が人知れず蛮行に及べるように配慮したのだ。
そして、大広間では
尤も、数人なら愉しみでも、103人ともなれば『苦行』でしかないのだが(笑)。
「まず最初に、新たにメイド長に昇格したエレジに検査の『見本』を見せて貰うにょ……時間もないのでスムーズに進められるようメイド長の試技を見て協力するにょ!」
既に我々の前に三枚のマットが敷かれている。その左端の一枚に新メイド長 エレジが仰向けに身体を横たえた。
耐えるような顔で、じっ、と目を瞑り、軽く膝を立てて半歩足を開く ―― それが【基本姿勢】だ。
「それではトノに始めて戴くにょ……今後、この流れでスムーズに進めるので良く見ておくにょ!」
オレは『パン一』でメイド長の横に身体を預ける。
身体の横に伸ばしたメイド長の右掌に丁度オレのビキニパンツが乗っかる位置取りだ。
彼女の掌が、ぴく、ぴくくっ、と震える。可愛い(笑)。
オレは彼女の耳元で『ステータスウインドー』で確認した【真名】で、そっと、呼び掛けた。
「【ポエマ】始めるよ♡」
すると、メイド長は真っ赤になって一瞬目を見開き……しかし、直ぐに、とろん、と蕩けた顔を見せた。
これが【真名】呼びの効果なのだ。
オレはメイド長の口腔に舌をこじ入れ、探り残しのないように隈なく
勿論、何もないのはほぼ確定だが。
【真名】呼びされて尚、逆らうなど不可能だからだ。
同時に右手はメイド長の下の口も丹念に解してゆく。
「【ポエマ】オレのも握ってごらんっ♡」
「か、かか、畏まりまして、ございますぅ♡」
オレの言葉に緊張気味に従うメイド長が可愛い。
上の口の確認を終えたオレはメイド長の下の口の確認に移った。
手指で解しただけでなく通称【愛のポーション】(あっちの世界の『ローション』だ)を流し込み手指で、くぱあっ、しての確認だ。
「ひぃあうぅ♡」
当然と言うか、くぱあっ、した瞬間に泣きそうな声が洩れる。まあ、【処女】なら普通の反応だが、心を鬼にして(笑)奥の奥まで確認だ。
そして、全て問題ない事を確認したオレはもう一度メイド長に身体を重ね、耳元に囁いた。
「【ポエマ】に問題ない事は確認できたが、残りの皆の手前、お前の【処女】を貰い受けたいが、良いか?」
多分だが、彼女は〝覚悟〟していただろうと思う。
目を開き、オレを真っ直ぐに見詰めて頷いた。
「おボコで申し訳ございませんが、ご存分にお使いくださいませ♡」
メイドの躾けの良くできた国だなと感心する。何故、あのような〝愚か者〟が紛れ込んだのか?……まあ、あの女にも言葉に出来ぬ〝
オレはイクイクに目配せして事前の台本通りの説明をさせた。
「検査は基本的にこれで終了だが……まあトノが、むら、むら、した場合は『最終奥義』に移る……それを取り敢えず新メイド長には体現して貰うにょ……まあ、今後その場に当たった者は、諦めて貰うしかないにょ(笑)」
そして、オレが『最終奥義』に移ると、イクイクが残りの伝達事項を伝えてゆく。
「あと、終わった者は出口前でこの屋敷の制服を受け取り指定された部屋で待つにょ……因みに着ていた服は隅々まで検査したのち、焼却するにょ」
「イクイク、回復魔法を頼む……」
「はぇえっ⁉……と、トノ、もう気絶させたのかにょ?」
「違うから(笑)……回復魔法には鎮痛作用がある筈だからエレジに掛けてやってくれ」
オレの下で眉間に皺を刻んで耐えているメイド長の頬を撫ぜてやる。
「いま、楽にしてやるからな」
直ぐに白い魔法陣が俺たちの上に浮かび、降りてくる。
「ああ、ありがとうございますぅ♡」
その後、『最終奥義』を完遂させたオレはエレジを開放して、隣のマットで横になってスタンバる次のメイドの検査に移ったのだった。
そのまま順調に検査を進めていると順番待ちのメイドたちの中から声があがった。
「あのぅ……お、お殿さまの後ろにいらっしゃる、お武家さま(?)に検査して戴けば……早く終わるのでは?」
オレとイクイクが背後を振り返る。『お武家さま(?)』って、誰だ?
ああ、マータか(笑)。
「わ、わたしは……お、女だっ!」
「えっ⁉……ご婦人でも我々は構いませんが?」
「わ、わたしの唇は……と、殿にしか……つ、使わんっ!」
妙なトコロで可愛い〝告白〟戴きました(笑)。
それを切欠にしてオレは検査のスピードをあげたのだった。
同時にイクイクが退席する。
実は、自室にて待機させているシャナ姫の本当のお付きの者3名(同い年のご学友らしい)の内の一人が問題なのだ。
オレが確認したステータスウインドーで引っ掛かったのだ。
シャナ姫と同い年のご学友の筈が、外見は確かに12歳に見えるが実は28歳で、しかも【経験値=非処女、4人】と出た。
他の2人のご学友も勿論検査はするが、この28歳は間違いなく【間者】だろう。
それをイクイクに調べて貰うのだ。
*
結局、この日の検査では、後宮の大広間に集められた『インノ・オラ王国』の第九皇女シャナ姫の随伴者一行103名は〝シロ〟であった。
―― が、やはり28歳のご学友は〝クロ〟であった。
そして翌朝、シャナ姫からオレに面会の打診があったのだった。
【つづく】
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