第24話 新しい地平
さて、このお屋敷に関わる問題も大分片付いたので、
何故か最近ヒメの機嫌も宜しくないので、観光も兼ねてチンチン(は里帰りだが)と3人で小旅行と洒落込もうと思ったのだが……
ご母堂さまにバレてしまった(笑)。
結果、近衛2人(マータとイクイクだ。例の新人2人の訓練を頼んでいたのだが……)に、メイド長とメイド5人の12人という大所帯になってしまった。やれ、やれ、だ。
更に、何処で聞きつけたのか、ギルドマスター(まあ、大魔導師さまの妹君だが)まで加わり、もう訳が判らない(笑)。
まあ、13人なら、ヒメの転移魔法で直ぐだけれど……ご母堂さまの仕度が……
久し振りの里帰りであれも、これも、誰に何を、と……まあ、かしましい(笑)。
是非我々とは別便でお願い致したく……
折角なので待ち時間にギルマスのステータスウインドーを拝見しよう(笑)。最近はむやみやたらと覗くのは止めていたんだけれど、待ち時間だし良いよね?
名前=プルポプル・クルル(本名=クルス・ビジュ(貴族)・真名【アスレ】・ププルポプル=ツッレ)
性別=女(非処女、経験値=1人)
年齢=29歳
種族=ハイエルフ
レベル=559
ジョブ=ギルドマスター(白魔法遣い)
HP=31765/31765
MP=83288/83288
STR=986
VIT=732
DEX=3384
AGI=5274
INT=11796
LUC=1053
因みに離婚して元の苗字に戻った場合「=ツッレ」が付く。これは「バツイチ」の意味である。
成るほど、レベルやら何やら高いなあ。
えっ?、『女(非処女、経験値=1人)』って、もしかして離婚した元ご主人としか〝致して〟いない?……未だにそうだというのは彼に〝操を立てて〟いるのだろうか?
……やはり、あまり無暗に覗くのは控えよう(笑)。
そんなこんなで『チン王国』に着いた。
我々の宿は王宮の離宮に用意して貰っている。元はご母堂さまの住い(当時の第一皇女さまだし)だった処である。
大魔導師さまとは夕食時に面会の運びとなっている。
オレはまだ陽も高いのでチンチンに案内を頼んでヒメと3人で観光に出掛けたのだった。
美少女2人に両腕を絡められての歩行は色々と困難を極めた(笑)。ヒメのボリュームは凶器である(笑)。
それでも、遠出はできなかったが買い食いしながらの街歩きは楽しかった。
元の世界では夢にも見れなかった青春の1ページである。
いや、ヒメの機嫌が直ったのが一番だったが(笑)。
宿舎に戻り夕食を済ませたオレは、今回の目的である『転移者』の情報収集の為、大魔導師さまの部屋を訪れた。
トコロが、勢い込んで質問をぶつけるオレに大魔導師さまは、ぼそっ、と仰ったのだった。
「最近と~っても、疲れてるのぅ」
オレは速攻ご提案だ。
「お身体をお揉みします」
「あら、嬉しい♡」
そう言って大魔導師さまはいきなり服を脱ぎ始めた。
ま、まあ、確かにあまり厚手の服ではマッサージ効果が半減するやも知れない。
オレが、チラ見、するに……お歳を確認するのが憚られる瑞々しいお身体である。
……が、
えっ?、いや、全部脱ぐ必要は……
しかし、ベッドに俯せになったので一安心(何がだ?)だった。
それから、タオルをお借りしてお身体に掛けさせて戴き、丹念にお揉みしていると大魔導師さまが仰った。
「それじゃあ、前もお願いね♡」
いや、イミフなんですが?
「おっぱいも凝るのよぅ」
そのまま、ごろん、と仰向けに、
まるで型崩れしていない張りのあるお胸も、
い、いや、いや、イミフなんですが?
「もぉ、諦めたら?」
い、いや、いや、いや、更にイミフなんですが?
「わたくしね、この歳まで仕事一途で……って、見得張るのはダメよね、ごめんなさい……そもそも、転移者のモブさまには全部お見通しだしぃ(笑)」
「いや、いや、いや……大魔導師さまのステータス、殆ど伏字になってますがあ?」
名前=プルポプル・メルル(本名=※※※・※※※・真名【※※※】・※※※)
性別=女(経験値=※※※)
年齢=※※※歳
種族=ハイエルフ
レベル=※※※
ジョブ=大魔導師(※※※、※※※、※※※)
HP=※※※/※※※
MP=※※※/※※※
STR=※※※
VIT=※※※
DEX=※※※
AGI=※※※
INT=※※※
LUC=※※※
「えっ?、そうなの?」
「はい、いつもは見えるのですが……流石に大魔導師さまのように高レベルのお方では、お名前・種族・ジョブ、しか見えません」
「えっ?、嘘っ?」
小首を傾げ、眉根に皺を刻んで、
「あの男、わたくしを騙して……」
何やら、ぶつ、ぶつ、呟いていたが、ぶるっ、と首を振って話を戻した。
大魔導師さまは少しだけ頬を染めてから、しかしハッキリと仰ったのだった。
「わたくしね……まだ、未経験なのよぅ……ね、罰ゲームだと思ってお願いできないかしら?」
「いや、それは間違っております!」
「えっ?」
「罰ゲーム、などと滅相もありません!」
「ほんとうに?」
「はい、勿論でございます!」
「ね、
「ちょ、待ってください……
「あら、そうなの……それじゃあ、呼びましょう♡」
数分後、ノックに続いて
その時オレはベッドに坐らさせられており、その股の間に跪いた大魔導師さまが、ぱっくん、の最中だった。
「あら、まあ、お姉さまったら羨ましいコト為さってるわね♡」
「もほ、はほは、ふはへひっはは!」
「やだ……ふふ、何て言ってるのか判らないから(笑)、一旦取りだされたら?」
「りゅぽんっ……あ、顎が…つ、吊りそうよ(笑)」
「やだ、ホントに
ベッドに近づきながら脱ぎ始める
こちらのお身体もバツイチながらも流石の〝独身貴族さま〟である。貫禄の美ボディを堂々とご開示だ。
仕事のできる女性はそれだけで(仕事に熱中してこなしているだけで)身体のラインがシェイプアップされるのだ……という見本であろう。
ただ、最後の一枚にお手を掛けた時に目が会ってしまった。しくった(笑)。
そのアダルトなおパンツを手離されるまで視線を逸らしておくべきだった。無念なり(笑)。
それにしても、大魔導師さまといい、ギルマスといい、周りの男どもは節穴揃いだ。なんという事か。情けない。
「さて、名残惜しいけれど、そろそろ、本題をお伝えしなくてはね」
「は、はいぃ!?」
「こんなまねをした事をお詫びしますわ」
大魔導師さまが言い、ギルマスが続けた。
「最後の一線を越えずに、お姉さまを愛撫して戴きたいのです……実は、ある秘薬の生成に必要なアイテムの1つが【処女のハイエルフの愛液】なのです!」
「は、はいぃ!?」
オレはさっきから同じ言葉しかでてこない。絶句するオレに大魔導師さまがベッドに坐り、代わってギルマスが股の間に腰を沈める。
先端に、ちゅっ、と口付けたギルマスがいきなり、ぱっくん、である。
「おおぅ♡…き、気持ち好いっ♡」
〝経験人数1人〟とは思えぬ《巧みの技》である。ぱっくんレベル高っか(笑)。
悶えるオレを完スルーして大魔導師さまが続けた。
「それでね、さっきの話ですが……極秘で【ある秘薬】を研究しているの」
それから大魔導師さまが話された内容を
ハイエルフに古くから伝わる【秘薬】があった。しかし、レシピ(らしき物)はあるが完成した【秘薬】の情報も現物も存在しない。ハイエルフを祖先に持つアイントハルフ王国とチン王国の宝物庫を隈なく探したが何も手掛かりがなかった。
そこで、チンチンにも協力して貰って『レシピ(らしき物)』を使って研究を進めていたのだが……
「チンチンを含め彼女の側に居るハイエルフが、全てモブさまのお手付きになってしまったのです」
「えっ?、えっとぅ……」
つまり
大魔導師さまの言葉に対し返答に困ったオレに、ギルマスが隣に坐って話を続けた。
「そこで、お姉さまの出番なのですわ♡」
「わ、わたくしのでは……きっと、賞味期限切れで、役に立ちませんわよね?」
視線を泳がせての自嘲気味な大魔導師さまの言葉にギルマスが訊いてきた。
「モブさまは、どう思われます?」
「絶対、大丈夫ですっ!」
オレは力強く訴えた。
「そこで、このミッションなのです」
ギルマスが我が意を得たりとオレに艶めかしい視線を絡ませながら言った。
「お姉さまを愛撫して戴きたいのですが、それだけではモブさまがお辛いでしょう?」
「え、ええとぅ……」
「そこで、わたしの参加です」
「はいぃ?」
「お姉さまを愛撫しながら、わたしと繋がって戴くのが宜しいだろうと考えました」
「………………」
「お
そして、ギルマスは
「お姉さまも、妹のわたしの痴態を見れば興奮も増すでしょうし……モブさまも、すっきり、して戴けますわ♡」
「あ、クルルがヘバっても回復魔法を掛けますのでご安心ください♡」
大魔導師さまが真面目顔で仰った。
「ええ、何回でも存分にわたしをお使いください♡♡」
「いや、いや、ちょっと待ってください……ギルマスさまは元のご主人に操を立てていますよね?」
「え?、いや、まったく!」
何でそんな話になるのか、という顔をされた。
「ですが、元のご主人以外の相手と為さっていないですよね?」
「はあっ?……そ、そんなコトまで判るんですか?」
ギルマスは真っ赤になって首を左右に振って否定した。
「それは誤解です!……彼との性生活が最悪だったので別れたのですし……」
「あの男、エルフを蔑視していたものね、別れて良かったわ」
「まあ、それ以上に女を下に見たい男でした……まったく、わたしの人生の汚点ですわ!」
自嘲気味に笑ってギルマスが続けた。
「…その後もその気になれなかっただけなのです!」
「それなら……オレとスルのって、大丈夫なんですか?」
「だってぇ、チンチンやイクイクから〝
「あ、あいつらはぁ……」
「ですからね、わたし、もう絶対に、絶対に〝ご縁〟を作ろう……と思ってましたわっ♡♡♡」
朱に染まった頬を両手で押さえてギルマスは言ったのだった。
そして、ベッドに大魔導師さまとギルマスが並んで横になった。
大魔導師さまの股間には何やら魔道具が装着されベッド下のガラス瓶に管が繋がれている。口や手からの〝異物〟が混入しないようにとの配慮らしい。
オレはギルマスと繋がり、2人で隣に仰臥している大魔導師さまを愛撫する。
オレの人生のLUC(ラック=幸運度)が大幅に削られそうな〝ミッション〟ではあった(笑)。
その後、休憩というか〝回復魔法タイム〟にギルマスが言った。
「わたし、決めたわ!、モブさまのお屋敷に住むっ!」
「な、何ですか、いきなり?」
「だって、モブ屋敷に住んでる女の人は週1のローテでモブさまの〝お情け〟を戴けるんでしょ?」
「えっ?……いや、それは…………決まり、では…なく…て…」
「誤魔化してもダメよっ!……イクイクから聞いてますからね!」
「わたくしも……住もうかしら?」
「「ダメですっ!」」
大魔導師さまが、ぼそっ、と零した言葉には2人で速攻ダメだしだ。
その後、ミッションを再開しても大魔導師さまは暫く不満そうだったのであるが。
こうして、この〝秘密のミッション〟は東の空が白むまで続いたのだった。
【つづく】
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