第27話
「えへへ♪つー、、じゃなかった。フー君♪」ギュッ
「はぁ~、マリーさん、恥ずかしいから離れてくれない」
「え~!!やだやだ!それと、マリーさんって呼ぶのもダメだよ、フー君」
「、、、、、分かったよ、姉さん。これで良いか」
「良くできました」パチパチパチ
俺と姉さんが、姉弟のスキンシップをのんびり取っている一方
「あら、貴方たち。今、何かしたのかしら?」 モルス
「なっ、何だこの女。全然攻撃が通らないぞ」
「うわぁ~、気持ち悪い!!グァァァァァァ!!」 リヴィ
「こっちの、少女はいきなり龍に変化したぞ」
「まだ、結構な人数が残っているのね『フリーズ・ストーム』」 ローリエ
「おい!あの杖を持った少女の魔法を止めさせろ」
「、、、『アローレイン』、、うん、広いと、やり易い」 エルミタ
「無茶言うな、こんな弓矢の雨の中、どうしろと」
「ぶひひぃ♪次はお前なんだな」 亜々吸永苦
「どうせ、倒されるなら、あのイケメン侍が良いわ、デブは嫌ぁぁぁぁぁ!!」
「これだと、全然修行にならんでござるな」 血切桜
「おい!俺への当てつけか!お前の名前覚えたからな」
「ハッ!!ああ!久しぶりに自由に戦える」 オンジュ
「あの騎士の周りにいた奴ら、一瞬で塵になったぞ」
「う~ん、あまり美味しくない」 ルージュ
「ダメよ、ルージュ。好き嫌いをしては」 アルト
「ああぁ、気持ちいいぃぃぃ」 「羨ましい、、おい!!俺と変われ!!」
「ガァァァァァ!!」 フェルス
「可愛いワンちゃんと思ったら、ケルベロスかよぉぉぉぉ!!」
「おっっっ姉さぁぁぁぁぁん」 邪成者
「もう、嫌ぁぁぁ」
「大鬼も倒せそうにないし」 「くっそぉ、後で運営にクレームいれてやるぞ皆」 「それなっ!」
いつの間にか隣に来た姉さんと一緒に、のんびりと仲間の蹂躙劇を見学している。エキシビジョンマッチが始まる前までは、舐めやがってと、息巻いていたプレイヤー達も、今となっては、逃げまわっている始末
「ほぇぇ、フー君のお仲間さんは凄いねぇ。でも、フー君との交際は、お姉ちゃんが許しません」
「交際って、、、それに、俺の仲間たちは、現実には存在してないんだから、そんなに気にしなくても」
「それでもだよ、フー君。それに、あの娘達から、お姉ちゃんセンサーに引っかかっる何かがあるんだよ」
お姉ちゃんセンサー?なにそれ?
「あの~、フーマ様。宜しいでしょうか」
「あっ、はい」
「また、新たな女!ダメだよ、フー君。フー君にはお姉ちゃんが居ればいいのです」シャー
「いやそれは、普通にダメだろ」ハァ
運営から、声をかけられるのだが、姉さんがその運営に対し敵意を持って威嚇している。このままでは、埒が明かないので声をかける
「それで、俺に何か用でもあるのか?」
「えっと、申し訳ないのですが、そちらのマリー様の事でお話が」
「姉さんの?」
「はい、一応エキシビジョンマッチの最中ですので、お二人は敵同士になるので、えっと、、、その、、何と言いますか」
「ああ、言いたいことは分かるよ。でも、流石に姉さんと戦うのはなぁ。それに、俺の仲間達も姉さんに関しては、何故かスルーしてるし」
そう、姉さんが何故、俺の場所まで安全に来られたのか。その原因は、俺の仲間が姉さんを守りながら安全に連れてきたからなんだよな
特に、フェルスが姉さんに懐いてしまったので、俺もこの件に関しては、どうする事も出来ない。そのフェルスも、戦いに飽きてしまったのか、俺達の場所に戻って来て、今は姉さんの膝の上で呑気に寝ているし
「そうなると、私がやるしか無いって事ですよね」
「そうなるけど、もし、姉さんに攻撃すると、多分だけどフェルスが姉さんを守ると思うぞ」
「うっ、、やはり、そうなりますか」
「あくまで多分だけどな」
「いや~、そうなると、私には荷が重いですね。フェルス君だけなら、勝てるとは思いますが」
「フェルスに勝てるって言うアンタも大概だな」
「誉め言葉として受け取っておきます。そうなると、本当に困りました」
こうして、会話をしている間も、色々な場所から悲鳴は聞こえている。それからも、どう解決すれば良いのか話し合うが、一向に案が浮かばずにいる
あーだこーだ、と、話し合う事10分程経つと、今まで聞こえていた悲鳴やら罵声やらが聞こえなくなる
「さあ、残り時間30分を切りました!!しかぁぁぁし!残っているプレイヤーは1名のみ!さあ、最後の1名と取り残されたプレイヤーは、最後まで生き残る事が出来るのか!!」
えっ、、、もう、姉さん以外のプレイヤーは脱落したの?
「そして、最後の1名となったプレイヤーは何処に居るのか!!なっ、なぁぁぁんと!!敵陣営の中で、我々運営が厳選して用意した者と、仲良くお喋りをしているぞぉ!!これは、一体どうなっているんだ!!」
おいおい、司会さんよぉ。そんな、事細かく状況を説明しなくても良いんじゃない。そんな中、姉さんが
「ねえねえ、フー君。こんなのは、どうかな」
「ん?姉さん、何か良い案でも浮かんだ?」
「そこの人にも聞くけど、【Freedom of Good and Evil Online】は、『自由』なんだよね」
「はい、そうなります」
「それで、このエキシビジョンマッチでのルールの中に、制限時間内生き残る事だけの説明しかなくて、これをしてはダメだって説明は無かったでしょ」
「そうだな、姉さんの言う通り、そんなルールとかは言ってないな」
「それなら、簡単なのです。フー君、フレンドコード交換しよ」
姉さんは一体何をしたいんだ?まあ、フレコの交換に関しては構わないので交換する。そして、姉さんからの「パーティー申請」が、、、ああ!なるほどね
運営も、その手がありましたね。そんな顔で姉さんを見ている
姉さんからの「パーティー申請」を承認する。すると、司会から
「あぁぁぁっと!最後のプレイヤーが、ここでまさかの「パーティー申請」を出して認められたぁぁぁぁ!!流石にこれは、我々運営も思いつかなかったぞぉ!!」
まあこれは、姉弟だから出来る事だけどな
「これにより、プレイヤー側は全滅!!、、、、、よって、エキシビジョンマッチ勝者は、運営側『3名』の勝利だーーーーーー!!」
3名?、、、、、ああ、姉さんも入るのね。そうなると、姉さんも何か貰えるのかな?
まあ、そんな事よりも今は
戻って来た、仲間の皆に姉さんの紹介と、労いの言葉をかけないとな
【理不尽】Freedom of Good and Evil Online 第一回イベント【クソゲー】part125
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66:名無しの善プレイヤー
運営からの参加って、2名って言われていたの騙された!!それに最後まで残っていた奴の、「パーティー申請」って何だよ
皆で運営にクレームを入れようぜ
67:名無しの善プレイヤー
>>66
それには賛成だが。でも、運営からのお知らせでは、運営が用意したプレイヤーは2名だと発表されてるだろ
「パーティー申請」したのは、知り合いだったからじゃねえの。知らんけど
68:名無しの悪プレイヤー
>>67
それなっ!!
69:名無しの悪プレイヤー
運営を擁護する訳じゃないけどよ、>>66の言っている事が正しかったら、会社として大問題だぞ
それを、大企業のサイファー社が見逃すと思うか?
70:名無しの悪プレイヤー
>>69
それなっ!!
71:名無しの善プレイヤー
それを言われると、確かにそうだが。じゃあ、あれは何だって話になるぞ
72:名無しの悪プレイヤー
多分、仲間に出来るNPCじゃね。知らんけど
73:名無しの善プレイヤー
>>72
NPCだとしても、あの強さはおかしくないか?てか、そもそもNPCって仲間に出来るのか?
74:サヒーン
皆、盛り上がっているところだと思うが、運営からのお知らせを見てみろ
75:名無しの悪プレイヤー
おっ、サヒーンさんじゃないか。イベントはどうでした
76:サヒーン
おうっ!お疲れ。俺はTop50以内には入ったとだけ言っておく
77:名無しの善プレイヤー
>>76
おめっ!!それよりも、お知らせが来てたのか。どれどれ、、、、はぁぁぁぁ、何じゃこりゃ
78:名無しの悪プレイヤー
マジかよぉぉぉぉ
その後の、掲示板では運営のお知らせの件についての議論が白熱していた
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