第20話

あれから、1時間程経過してモルスに気絶させられた四人も、完全では無いが起き上がったので、新しく仲間が出来た事を伝える。そして、仲間になった邪成者の性格も事細かに伝えておく



「何そのスケベ野郎は。私も襲われちゃうの」 ローリエ


「貴女の体型なら大丈夫でしょ」 リヴィ


「あん💢そんな事を言うアンタの方が、襲われる心配は無いわよね。私の方がまだあるはずだし」ペターン


「へぇ、言うじゃない。なら、フーマに確認してもらう」ペターン


何故か、俺に飛び火しそうなので



「いや、確認しないからな。それに今、モルスが教育してるから大丈夫だろう」



そして、吸血鬼母娘の方は


「お母様、私、襲われちゃうの」 ルージュ


「大丈夫よ、いざとなれば私が守ってあげるから。それに、旦那様も助けてくれるわよ」 アルト


「うん。でも少し怖いから、襲われる前にお兄さんに私の純潔を捧げないと」タユン


「あら、名案ね♪私達母娘を美味しく頂いて貰いましょう」タユン



「いやいや、それ普通にダメだからな。俺がこの世界から居なくなるぞ」



そりゃあ、俺だって男だから興味が無い訳では無いが、ここはゲームの世界だしな。でも、前に確か都市伝説で、ゲームの世界でも現実と同じ事が出来るなんて話しもあったな


、、、、、まさかねぇ、そんな事あるわけ無いよな




そんな馬鹿な考えは置いて置くことにして、モルス達があれから更に1時間経っても、修練所から出てこない。やはり、邪成者のあの『スキル』が原因だろうな。これは、俺が入って止めるしかないかな


あっ、因みに血切桜達は、村の復旧を手伝いに行っている。ローリエ達を、介抱していたスケルトン(?)歩兵から、修繕する為の材料が無くなってきていると言われたので、俺が資材の調達を頼んだからだ



今修練所に入るのは嫌だが、そうも言っていられないので扉を開けようとすると、扉が開く。中から、嫌そうな顔のモルスと、そのモルスに足を掴まれて引きずられている邪成者



「お疲れモルス。それで、どうだった?」


俺の言葉に、嫌そうな顔をしながら


「どうもこうも無いわよ、フーマ。この汚物は」ハァ


「あぁ~、その、、本当にお疲れ様」ナデナデ


モルスの疲れた顔を見て、可哀相に思い頭を撫でる。すると



「美女の頭を軽々しく撫でるとは、俺には出来ない事を、、、許せ~~~~~ん!!顔か顔なのか!くぅぅぅぅ、、イケメン死すべし」ガバッ


服はボロボロの邪成者が、起き上がり変な事を言い出す


「いや、俺は別にイケメンでは無いと思うが」キョトン


「しかも、無自覚だとぉぉぉぉぉ!余計に許せんぞぉぉぉぉ!」サッ


会話が噛み合わないので、ほっとくかと思っていると、邪成者は藁人形と五寸釘を出して、壁に打ち付ける



「イケメン死すべし!イケメン死すべし」ガンガン


よく分からんが、気が済むまでほっとこう。しかし、邪成者が打ち付ける音が煩いので、この場所にいる他の皆が集まり



「ちょっと、アンタ!煩いから止めなさい」 ローリエ


「煩いわね、処すわよ」 リヴィ


「お兄さん、このオジサンが新しい仲間なの?」 ルージュ


「あらあら、ダメよルージュ。オジサンなんて言っては」 アルト



皆が集まると、邪成者は打ち付けるのを止め


「はっ!俺の美女センサーがビンビンしている」ガバッ


アホな事を言って、ローリエ達を見る。そして



「おっっっねえさ~~~~~ん♪」バッ


物凄い勢いで、ルージュとアルトに向かってダイブする。だが、モルスがそれを止め


「フーマ、この汚物は消した方が良いんじゃない」グググ


「痛い痛い、、止めて下さい、お姉様。死んでしまいます」ギャー


「まあまあ、モルスが言いたくなるのも分かるけど、、、」


「だ、旦那。お慈悲を」ジタバタ


「お慈悲って、別に仲間になったのだから消す事は無いぞ。モルスも一旦解放してやってくれ」


「はぁ、、分かったわ」


「うぅぅ、死ぬかと思った。旦那、助かりました」


邪成者の見た目は、ボロ雑巾の様だが本人は元気そうだ。ローリエ達は、モルスと訓練(?)すると暫く動けなくなるが、邪成者はピンピンしている



「フーマ、この変態が仲間になるの?」 ローリエ


「この変態に襲われちゃう、フーマ助けて」 リヴィ


二人の言葉に、邪成者は


「ワイは、ロリ○ンじゃ無いから安心しろ」キラーン


無駄に白い歯を輝かせながら言う



『『ブチッ』』


何かが切れる音が2つ、その音はローリエとリヴィからの様だ



「「おいっ💢誰がロリだって💢」」


二人は怒りの形相で邪成者に詰め寄る。しかし、邪成者は更に二人の地雷を踏み抜く


「いやいや、お嬢さん。二人共、ツルペターンじゃないか。ワイはムチムチバイーンなお姉様しか興味が無いから。な、安心したろ」ポンポン


そう言って、二人の頭をポンポンと撫でる


『『ブチブチッ』』💢



その行為で更に二人に燃料を投下する邪成者。そしてルージュ、アルトの方へ向き



「だ・か・ら。おっねえさ~~~ん♪」バッ


ハート目になってルージュ、アルトに飛び掛かろうとする。だが、ローリエとリヴィが邪成者の足を掴む


「へぶっ」ガンッ


邪成者は地面に顔を打ち付ける。痛そうだな、そんな事を思う



「な、、何をする、、これからワイは、お姉様と大人の遊びを、、」ガバッ


遊びの後の言葉が出せない邪成者。それもそのはず



「大人の遊び?それなら、私でも良いわよね」 ローリエ


「私は、貴方よりも年上だから、その遊びを教えてあげるわ」 リヴィ


「「さあ、逝きましょうか💢」」


二人の鬼の様な顔に怯えているのだから




「あ、あの~、お嬢さん方」


「「逝くわよ。私の良さを教えてあげる」」ニッコリ


邪成者の足を掴みながら、修練所へ向かう



「い、、嫌じゃぁぁぁ、だ、、旦那、助けて下せえ。ワイはロリ○ンにはなりたく無いんじゃぁぁぁぁぁ」


悲痛な声で俺に助けを求めるが



「スマン。まあ、死ぬ事は無いから頑張ってくれ」


そう言って、三人を見送る


「あぁぁぁぁぁぁ、誰かお助けぇぇぇぇ」



邪成者は断末魔の悲鳴を上げ、それをローリエとリヴィは無視して、三人は修練所へ入って行く



自業自得なのだから、まあ頑張れ

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