第11話
「ぶひぃ!フーマはん、着いたんだな」
あの後、30分程経ってローリエとリヴィの意識が戻り、俺達は亜々吸永苦に案内により、ダンジョン前に辿り着く
「へぇ~、良くこんな場所を見付けたな」
周りには、亜々吸永苦がやったのだろう、木々が切り倒されて積み上げられている。しかも、村の修繕に使える様に加工された状態でだ。本当に有能過ぎるだろ
「ぶひっ!見付けたのは偶然なんだな。丁度良さ気な木を調達していたら、見付けたんだな」
「それでも、こうしてダンジョンを発見したんだから、もっと誇っても良いと思うぞ」
「ありがとうなんだな」プニョン
亜々吸永苦は俺の言葉を聞き嬉しそうにCuteなお腹を揺らす。さてと、FGEOで初めてのダンジョン探索を始めるか。どんなダンジョンなのか楽しみだ
ダンジョン内に入ると、外から見た時は暗そうだったが、中は結構明るい。明るいのは良いのだが、もっとこう、、、これぞダンジョンだって、雰囲気を感じたい俺にとっては、拍子抜けだな
「あら?思ったより明るいわね」 ローリエ
「この明るさなら、迷う事は無さそうでござるな」 血切桜
「明るい、、けど、、、狭い。弓使うの大変」 エルミタ
「ぶひ!戦い易そうなんだな」 亜々吸永苦
「わ、私の剣だと崩落させてしまうかも💦」 オンジュ
武器達は、それぞれの考えを口に出す。一方、従魔(従神)組は
「主~。早く早く」 フェルス
「ふ~ん、ダンジョンってこんな感じなのね。💡、、、キャッ!怖いわぁ、フーマ」 モルス
「ちょっと、アンタ!態とらしい悲鳴上げて、フーマに抱き着くな」 リヴィ
フェルスは、まるで犬に散歩をさせている感じで、モルスは態と可愛い悲鳴を上げ俺と腕を組み、それを剥がそうとするリヴィ、、、緊張感の欠片も無い
そんな感じで歩いていると、前方からモンスター御一行が現れる。武器達がモンスターを倒そうとするが、一旦それを止める
「済まないが、この苦無の性能を確認したいから、最初は俺にやらせてくれ」
その俺の言葉を聞き
「フーマがそう言うなら、最初は譲ってあげる」 ローリエ
「拙者も、同じく」 血切桜
「フーマ、、、ファイト」 エルミタ
「ぶひ!おでもフーマはんが、苦無を使う所を見たいんだな」 亜々吸永苦
「はい、フーマ様。一番槍をお願いします」 オンジュ
皆が納得してくれる
さて、モンスター御一行を見るとゾンビの集団の様なので、近付いての攻撃は気持ち悪いので止めて苦無本来の使い方の投擲で攻撃を行う。少しだけ不安なので、力加減は抑えめに投擲をする
「これ位の力加減で良いかな?」シッ
かる~く投げた筈なのだが『ズガガァァァァァァン』と、苦無が暴風を巻き起こしダンジョンを破壊しながらモンスター達も無に還す。作製したモルスは「まあ、こんな物かしらね」そう言い、フェルスは「主!凄いね」その場ではしゃいでいる
他の仲間と俺は、余りにも威力があるので呆然としている。そして、鳴り響いていた轟音が止み、苦無は俺の手に戻って来る
、、、えっ?何このトンデモない威力は、、【ピコンッ!】このタイミングで通知だと。嫌な予感がする、、、、、はぁ
嫌々ながら確認をすると
【初回のダンジョン攻略、初めの攻撃にて規定量以上の破壊を認められたフーマ様には『称号:
デスヨネー!何となく称号が来ると思ったが、また物騒な名前の称号だな。これで称号は5個目か
えーと効果はどんな感じだ
【『称号:
はいぶっ壊れ確定!、、、この称号、ダンジョン内だと、ほぼ無敵に成っちまうじゃないか!俺が居るだけで、全モンスターがサンドバッグ状態になるって事だろ。安全に攻略出来るのは良いが、俺が求めているのと全然違う!
いや待てよ。ダンジョンに居る『ボス』モンスターには効かないかもしれん。今は、それを頼りに攻略を進めるか
その後、俺が棒立ちしているので、モルスが何があったのか聞いてくる。俺は、皆に称号が付与された事、その称号の効果を告げる
「「「主、凄い凄い」」」 フェルス
「ダンジョン探索が楽になるから、良いんじゃない。流石フーマね♪」 モルス
「楽になるのは良いけど、張り合いが無くなるのも考え物ね」 ローリエ
「拙者は居合いの訓練が出来るので、良いと思うでござるよ」 血切桜
「、、、ダンジョンは狭いから良い事」 エルミタ
「ぶひ!それならお宝を探すのに、集中出来るんだな」 亜々吸永苦
「フーマ様に、危害が及ばないので、私としては良い事かと」 オンジュ
「私の最愛の
皆の反応は比較的良好だと思いたい。まあ、気にせずダンジョン攻略をするか
「おっ!今までの階層には無い扉があるな。此処がボス部屋になるのか?」
あれから、モンスターに出会う度に、モンスター達は恐慌状態になり動けなくなっているので、今回はレベル上げも兼ねてフェルスに、モンスター討伐をやらせる事にする
フェルスは俺のお願いを聞き、張り切ってブレスを使い瞬殺する。地下10階に入ると、フェルスは疲れたのか俺の頭の上に乗り、眠ってしまう
経験値はあまり無いモンスターだったのか、フェルスは結構モンスターを屠っていたが、レベルが5迄しか上がっていない。それか、呪殺犬のレベルは上がり難いのかもな
因みに、レベルが上がったフェルスのステータスは、こんな感じだ
【従魔:フェルス】
【種族:呪殺犬】
【契約者:フーマ】
Lv:1⇒5
HP:3000 ⇒ 3800
SP:500 ⇒ 800
友好度:MAX
STR:800 ⇒ 1300
DEX:500 ⇒ 700
VIT:2000 ⇒ 2400
AGI:1500 ⇒ 2200
INT:500 ⇒ 600
MND:300 ⇒ 500
LUK:500 ⇒ 650
【特殊技能:呪殺ブレス・石化ブレス・灼熱ブレス・
新しく覚えた炎呪の鎧は、紫色の炎を鎧として纏う。その炎は、フェルスが仲間として認めた以外の者が触れると、体の内側に吸い込まれ内臓全てを焼き尽くす仕組みの様だ
どんな物かと、試しに使わせたらフェルスが走り回るだけで、辺り一面に居たモンスター達が燃えるではなく溶けて異臭が蔓延するので、使用する時は気をつけないとな
フェルスが気持ち良さそうに眠ってからは、亜々吸永苦以外の武器達が瞬殺していく。一方、亜々吸永苦は宝箱を探している。しかも、1階層に必ず1個は発見するのだから、流石としか言いようがない
本来なら、その場で宝箱を開けるのだが、モルスが
「私が、宝箱毎収納してあげるから、貴方はフーマの為に沢山探し当てなさい。開けるのは、帰ってから皆でやった方が楽しそうだし」
「了解なんだな。頑張って見付けるんだな」
まあ俺も、開けるのは何時でも構わないのだが、気になった事を聞いてみる
「なあ、モルス。宝箱を持ち帰る事って出来るのか?」
「フーマは、私の収納魔法を見せたでしょ。あの魔法はどんな物でも収納可能なのよ」
「ああ、あの『
「そうよ。だから安心して」
モルスが
その後、今辿り着いたボス部屋であろう扉の前までに、亜々吸永苦が見付けた宝箱の数は38個。そして、この部屋の主を倒せば最低でも1個はあるはず
ヨシッ!部屋に突撃するぞ
~後書きみたいなもの~
フーマが投げた苦無の馬鹿げた威力は、装備しているローブが原因です
HPとSP以外のステータスがErrorになっているので
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